JICA海外協力隊の世界日記

手のひらのパナマ野生蘭

自家製・カラバソ茶

こんにちわ。あゆみです。
今回は、カラバソの実を使ったお茶を紹介します。

APROVACAの園内には、カラバソ (Calabazo) の木がたくさんあります。
カラバソの木は着生蘭の根がつきやすく、パナマの太陽の下で葉をどんどん伸ばしてくれるので、強い日差しが苦手な蘭には適度な日陰を与えてくれるのです。

カラバソの実はとても大きく、放っておくとどんどん大きくなります。
一年中、“あっちにも、こっちにも”実を実らせてくれるので、昔のパナマ人はカラバソを使ってお皿や水瓶(Totuma)を作っていました。お土産屋さんでは、ペイントされたカラバソの伝統工芸を見つけることもできます。

こんなに便利なカラバソですが、パナマでは基本的にカラバソを食べる習慣がありません。


中身は白く、やわらかく、小さな種がたくさんあります。皮は分厚く、のこぎりを使わないと割れません。

「でもね、田舎ではお茶にしたりもするのよ」

と言うと、ビルマは近くの木から小さいカラバソの実をもぎとり、台所で中身をスプーンでくり抜くと、お水と一緒に煮始めました。

純白の実は、みるみると黒くなり,どろりとしてきました。

丁寧に濾していくと、お茶というよりもコーヒーのような、自家製カラバソ茶の出来上がりです。

見た目とはうらはらに、瓜のような風味でほんのりとした甘さがあってとても美味しかったです。

ビルマの住む地域では、カラバソ茶には血液循環を助ける効果があるので妊娠後の女性に飲ませると良い、といわれているそうです。

P.S.ちなみに、スペインではカラバソはカボチャを意味し、パナマでカボチャはサパジョ(zapallo)と言います。パナマのカボチャは日本のものに比べて水分が多く味がうすいので、お肉や芋と一緒に煮込んでスープとして食べるのが一般的です。

Ayu

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