JICA海外協力隊の世界日記

ラオスの暮らしを知りたい

ルアンパバーン県に出張しました。

 Forestry Training Center(以下、センター)の職員や生産者と先日、ルアンパバーン県へ出張することができました。センターの手工芸品グループについてまだしっかりと紹介できていませんが、今回は出張について先に書かせていただきます。

 今回の出張目的は2つでした。

  1. ルアンパバーン市の手漉き紙を作っている手工芸品グループとセンターの間で手漉き紙の技術交流を行い、技術レベルの向上、広報活動の促進、新商品の開発を目指す。
  2. 観光客をターゲットとするルアンパバーン市内の手工芸品グループやハンディクラフトショップを訪問することで、コロナ禍の影響を受けた最新の市場情報の入手、既存チャネルの発展を目指す。

 と書きながらも、センターの職員や生産者と目的を共有する際の準備不足でかなりてこずりました。ラオス語で上手に伝えられないという理由以外に、相手に合わせて説明するような工夫が足りませんでした。例えば「会話ですべて伝えるのが難しい」とビビッてパワーポイントに目的を羅列したり、ただその目的を読み上げるだけだったり。

 出端から苦戦しているにも関わらず、出張中も事前に立てた訪問計画通りにいかない現実に困惑しっぱなしでした。正直、「出張報告書をしっかり書けるかな」と緊張しまくりでした。でもその分、たくさんの気づきが得られたルアンパバーンの5日間でした。

 個人的に一番の成果は、職員や生産者との間である程度の共通認識ができたことです。出張中はほとんど同じ景色を見ながら行動したので、会話中に訪問した現場を例えに出してみると、私が言いたいことに理解を示してくれるようになりました。

 他にもいくつかあります。生産者たちは手漉き紙を糸に加工できることが「強み」であると考えていることがわかりました。ルアンパバーンの手漉き紙は水に浸けると溶け、草木染めも難しいです。でもセンターの手漉き紙は糸にすることで洗濯も草木染めも可能となります。出張で訪問した人々から必ず、紙糸の作り方や洗濯の可否を聞かれたことで、彼らも「強み」を再認識できたと思います。

 また、訪問先の手工芸品グループやラオスの工芸品を販売する企業とは、センターに来訪してもらうことで継続的に交流できる機会を作ることができました。

 職員や生産者もそれぞれ気づきがあったようで、ルアンパバーン出張の話題を出しながら未来のことも話すようになりました。この機会を無駄にせずに活動を続けていこうと思います。

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