JICA海外協力隊の世界日記

ラオスの暮らしを知りたい

新たな課題を発見できた展示会

Vangvieng Posa HandicraftVPH)」は自費でフランス大使館のマーケットに参加した。今まで職員も生産者も自費での開催は「お金がない!」と即答した。でも今回は提案を前向きに検討してくれた。そして提案当日にマーケットの予約を済ませてくれた。このことは私にとってとてもうれしいことだった。JICAの支援を受けずとも外で活動する意識があることを私はちゃんと知ることができた。

でもマーケットの当日はなかなかに大変だった。ぎりぎり赤字を回避できた粗利益、商品管理不備による棚出しの混乱、顧客に対する説明不足。特に周りの出展者が展示会への参加経験が豊富で、ディスプレイも顧客向けに洗練されていたため、VPHの乱雑さが目立ってしまった。裏を返せばフランス大使館のマーケットは、VPHの課題に気づいてもらう良いきっかけとなった。

VPH のディスプレイには以下の欠点が見られた。机に隙間なく商品を積み上げる、商品を分類することなく適当に置く、ディスプレイの場所によって見え方が異なることを気にしない、段差をつくらない、配色を意識して並べないなど。言い換えるならば、職員と生産者は顧客の選びやすさをほとんど考慮しない、顧客から見たときにディスプレイがどう見えているのかほとんど関心がない。

以上の理由から、私は上記の弱点が修正できるように、何度かディスプレイの方法を生産者にやって見せた。一緒にフランス大使館のマーケットに参加した生産者1名は、現場での経験を通して私と同様の危機感を抱いていた。フランス大使館のマーケットに来場した社会起業家のラオス人女性からも直接、様々な意見をもらっていた模様。

そのため、その生産者はHandicraft Festivalに向けた商品管理やディスプレイの改善に積極的に協力してくれた。VPHのメンバー内では私の提案を正しいラオス語に変換し、他のメンバーへ伝達する役割も果たしてくれた。今回のように自らの力で参加し、課題を発見できた経験が今後も生かせるように、職員・生産者と共に改善を進めていく。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ