2016/06/29 Wed
活動
心の豊かさも育てたい
昨年の秋から始めたヴァイオリン教室はマイペースに続いています。3人居た生徒が2人に減り、また残りの2人うち1人も少し休みがちなこの頃ですが、一番熱心な1人は、ついに曲を弾けるところまでたどり着きました。楽器の構え方、弓の持ち方から始まった事を思い出すと感慨深いものですね。
初めて音が曲になったときの嬉しそうな表情や、「もっと弾きたい」というキラキラした眼差しが、今の私のモチベーションになっていると感じます。
日本から送ってもらった楽譜の中にある【新世界交響曲より(ラルゴ)】や【惑星より(ジュピター)】を見て弾き、「この曲は有名だよね」と生徒に話しかけると、「知らない」との返事!ドヴォルザーク、ホルストは確かに印象が薄いかもしれないけれど…どうやらホンジュラスの音楽の授業では古典音楽(クラッシック)を扱わないらしいです。一度だけホンジュラスの教科書でベートーベンの名前を見たことはありますが、恐らく教えていないのでは?覚えておいて損はないと、生徒にインターネットのクラッシック動画サイトを紹介しました。
というのは、ここの音楽学校で生徒と一緒に弾く曲は「マンボ」やラテンの陽気な曲、1980年代のフォークミュージックをアレンジした物などが主流です。通常の活動先である中学校でも音楽の授業は総合芸術という教科になっているため、音楽に対する知識は圧倒的に低く、ごくわずかな人にしか楽譜が読めないという事実もあります。
国の方針でスペイン語と算数に力を入れている一方、音楽、美術(絵画)といった幅広い芸術面に対しては充実していないと感じることがあります。「生きていくのに必要がない」と言ってしまえばそれまでですが、芸術は心の豊かさを育む力を持っていると私は思います。
ヴァイオリンを教えることで、私が音楽学校の生徒等と一緒に弾くことで、子ども達へ何かしらの興味や知識や体験の種まきが出来ればと願うこの頃です。
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