JICA海外協力隊の世界日記

速達!ホンジュラス

初めての帽子作り

「ユカコ、次の縫い方を教えて」そう呼ばれる度、次の縫い方と何がそのポイントか、何故そう縫うのかも説明します。

今、家政科中学3年生へ【帽子(チューリップハット)】作りの授業をしています。野球で被る形のキャップ帽はお店で販売しており、男子生徒等が被っているのですが、日差しをよける帽子は、観光客向けに麦わら帽子が少し販売されている程度です。日差しが厳しいホンジュラスで、意外にも人々は雨傘を日傘代わりに差していることもあり、ひとつの提案として今回、実習の内容にして貰うことにしました。

見本の為に作ったチューリップハットを初めて被る生徒達は、予想以上にはしゃいでいました。「ほら見て!私に似合うでしょ!」と、写真撮影会の後は勿論実習です。

型紙を作り、布へ型紙を描き写し、各自持参した好きな柄の布を裁断し、裏地をアイロンで接着して張り、ミシンで縫っていく工程の地道さに「疲れた」「飽きた」と呟きながらも作業を進める生徒、丁寧に慎重に作業を進める生徒、物作りの楽しさを感じているように見える生徒の姿も…ほらほら、頑張って!

使用できる足踏みミシンや機材が限られており、思うように授業は進みません。限られた時間や設備の中で如何に効率よく、そして生徒を集中させて実習をさせるか、私自身、毎回試行錯誤が続きます。また今回の帽子作りについて、もしかすると作ったものの結果的に生徒らは被らないかもしれません。もしかするとその帽子を見た友達や家族が「いいね」と言うかもしれません。帽子作りのプロセスを応用して手提げバックを作るかもしれません。私の狙いや願いは、ストレートに伝わらないかもしれません。

ただ、これから生徒らが成長していく上で、その経験はささやかながら何かのヒントや発想、体験を通して残る記憶、そうあったら嬉しいな、と希望を絶えず持ち続けていたいと日々思います。

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