2016/02/23 Tue
学校
新学年の縫製授業
時々、停電があり。時々、断水があり。
そんな環境だからか、家政科の被服の授業では足踏みミシンを使います。実際に停電の時は教室自体も薄暗くなり、針に糸を通すのも少し見えにくいものの、電力や人工エネルギーを用いずにモノ作りが出来るのは、文明の原点を感じます。
さて昨年の終業式前後から、少しずつ少しずつミシン本体の修理、机部分のやすりがけ、ペンキ塗り等、そして全てのミシンに番号を振り「誰が何番のミシンを定期的に使うのか、どのミシンが今修理が必要なのか」という管理体制を整え、またこれから授業で使っていくにあたり、今後どうやって維持していくか等の準備をもしていました。
昨年は、生徒15人に対してまともに動くミシンが2台という状況で、授業をさせて貰うにも悪循環であり、裁縫をする時間よりも、ミシンの順番を待つ時間の方が遙かに長い状況等、せっかくの生徒のやる気や好奇心が欠けてしまうような環境をどうにかしたかった思いがありました。終業式前後に、ある一人の生徒がやってきて「来年から別の学校に転校するの。もう少し、家政科を勉強したかったな」と話してくれた事がありました。
新学期が始まり、色んな期待を抱く笑顔一杯の生徒が「ユカコ」と呼んでやってきます。「昨年教えていた巾着袋は今年も作るの?私、その作り方を覚えられる?」
今はまだミシンの針に糸を通さずに、足踏みの練習に励んでいる生徒達。「くたびれたよ」と目配せをしてくる生徒も、懸命に練習する生徒も、日を増す毎にその足踏みのリズムが心地よい音色に変化していると感じます。一歩ずつ着実に、共に、学んでいこうね。
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