JICA海外協力隊の世界日記

エクアドルBOSAI日記

メキシコ・シワタネホ市とのビデオ会議

¡Hola! ¿Cómo está? (オラ、コモエスタ?)こんにちは。皆さんお元気ですか

早いものでもう9月。シエラ(山岳部)の学校は新年度が始まるシーズンですが、コスタ(海岸部)の学校は4月始まりなのでそろそろ学期がわりの休みに入るところです。相変わらず朝と夜の寒さが強く、丸くなって寝ている毎日です。ないものねだりで今は太陽が恋しい毎日です。

さて、今日は、去る7月に行われたメキシコ・シワタネホ市とのビデオ会議についてお伝えします。

私が去年から行ってきた子ども向け防災研修ぼうさいダッグ(スペイン語版「パトぼうさい」)の取り組みについて、スペイン語版ぼうさいダッグを最初にエルサルバドルで作成、実践されてきた元協力隊の先輩中野さん(導入経緯については以前の記事をご覧ください)が現在JICA専門家として活躍されているメキシコ・シワタネホ市においても、メキシコ版「パトぼうさい」を作成され、市民向けに実践されているとのご縁で今回のビデオ会議が実現しました。

サリーナス市役所同僚たちに最初説明する際は、「メキシコに行けるの?」「何を説明するの?」と興味半分、半信半疑な反応でしたが、パトぼうさいの取り組みを通したメキシコとエクアドルの市役所を結ぶ交流を是非と声をかけてくださった中野さんの多大なご尽力、調整のもと、接続テストを行ったり事前準備も入念に行った上で会議当日を迎えました。

(写真1枚目:会議時の写真)

当日は直前に学校訪問が入るなどバタバタした状況でしたが同僚たちのおかげで時間通りに普段以上に強いインターネット回線接続も手配でき、ほとんど通信障害もなく会議が進められました。一番嬉しかったのは、サリーナス市役所危機管理部長、課長、パトぼうさいを一緒に教えている同僚、JICAプロジェクト秘書の方も含め皆さんがメキシコ・シワタネホ市との交流を心から喜んでくれていることでした。

メキシコ・シワタネホ市もサリーナス市同様、太平洋岸に位置する場所にあり、JICAプロジェクトメキシコ沿岸部の巨大地震・津波被害の軽減に向けた総合的研究)において2021年までの予定で日本の地震・津波専門家が入っておられます。防災教育の取り組みにおいても、現在サリーナスで行われているプロジェクト(地震と津波に強い街づくりプロジェクト)における活動と重複するような取り組みが多いと感じました。(例:避難訓練の実施、コミュニティや学校における子ども・保護者・教員へ向けた研修、世界津波の日を記念したイベント開催、津波をテーマにした絵画コンクールの実施など)

(写真2枚目:画面中、メキシコ・シワタネホ市の皆さんがパトぼうさいメキシコ版を紹介されているところ)

こうした取り組みの中で防災教育ツールの一つとしての2市におけるパトぼうさいの取り組みと効果について確認できたことは非常に興味深く、防災を語る上で欠かせない自助を身につけるためには言語的コミュニケーションが成熟していない幼児期の子どもにもわかりやすいカードや図を使ったツールが有効であることが実証的に裏付けられていると感じました。

日本でも既に多くの場所で実践されているものですが、歌とダンスを付けたサリーナス版やオリジナルのイラストで興味を引いているメキシコ版しかり、リズミカルなものが好きな中南米ラテンアメリカの人たちにはパトぼうさいの取り組みがとても適応したのでしょう。

(写真3枚目:サリーナス版パトぼうさいで使用するカード、片面に災害を表す動物の絵、裏面にその災害の時に取るべき初期動作が書かれている。)

毎回子どもたちにパトぼうさいの研修を行うと目をキラキラ輝かせて喜ぶ姿は私も癒され、また嬉しく思います。活動も残すところあと4か月あまりになりましたが、可能な限りこの動きを広めていきたいと願っています。

¡Hasta Luego! (アスタ・ルエゴ)それではまた。

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