2019/10/14 Mon
文化 活動
ペルー(トルヒーヨ市)で観光隊員とのコラボレーション
¡Hola! ¿Cómo está? (オラ、コモエスタ?)こんにちは。皆さんお元気ですか?
早いもので10月です。エクアドルは色々あってしばらく活動ができませんでした。(詳細については次回書きます)日本はまだ暑さ厳しいようですが、任地サリーナス市は少し暖かさが戻ってきました。寒さで丸まっていた9月に比べ、今は太陽が出る時間帯もあり、長い冬場(コスタの乾季)が終わってもうすぐ長い夏(コスタの雨季といっても任地サリーナスはほとんど雨は降りません)が来ます。海で思い切り泳ぎたい方、12月頃から是非お越しください。太陽が照り付けて最高に気持ちよく泳げます!
さて、9月は任地サリーナスの学校において教員研修を引き続き行っていましたが、後半からは念願のペルー旅へ出ておりました。
ただの旅で終わらせないのが私の性格。
一年以上前から温めていた、同期観光隊員とのコラボで、「観光危機管理」に関するワークショップを彼女の任地で行うことができました。
(写真1枚目:トルヒーヨ市の中心市街地にある広場にて。とても綺麗で建物が美しい)
この開催に関しては同期隊員の多大な調整と協力なしには実現できませんでした。
エクアドルからやってきた名も知れぬ防災・災害対策ボランティアにいきなり1時間以上の時間をもらって観光危機管理に関するセミナーをさせてもらえるとは、普通は考えられません。(もちろん、メールや電話を通して打ち合わせはしました)
彼女が普段から職場で同僚たちの信頼を得て活動しているからこそ、観光業に携わる方々(旅行代理店勤務やレストラン勤務の方)を招待し、当日は平日朝にもかかわらず30名を超す参加者に来ていただくことができました。
私が行ったのは以下3点。
1.任地エクアドルサリーナス市役所における活動紹介(なぜ、防災に関わっているのかも含め)とペルーにおける災害状況について
ペルーでもエクアドル同様プレートが多く存在し、観測されている地震の回数も多いことなど。
2.観光危機管理についての紹介(こちらについては同期隊員も詳しく紹介してくれたので、軽めに)
主に観光危機管理に関する4R(Reduction(減災対策), Readiness(危機対応への準備), Response(危機への対応), Recovery(危機からの回復))について説明。
3.リスクマネンジメント実践(主に地震・火事の場合を想定して)
参加者の各所属機関ごとのリスクアセスメントシートを記入してもらい、発生頻度と被害の程度(人的・物的・経済的)によるリスクマップ(危機地図)を作成する。そのマップで最もリスクの高い危機(主に一度に被害規模の大きい地震や火事であることが多い)について、具体的に起こりうる被害とその対策について、実現可能性(費用対効果)も含めて表に記載してもらう。
結果として皆さんに危機管理と観光の関係性を少しでも認識してもらえたらと願っています。現地の旅行代理店に勤務する日系ペルー人の方も私たちの研修に参加してくださり、「災害は忘れた頃にやってくる」という教訓を皆さんに伝えてくださりました。そうした危機管理への「自分事」としてもらう意識付けはこれまで防災に関わる中で一番難しいポイントだと感じています。人間は嫌なことを忘れようとし、そこから目を背けようとします。だからこそ、「誰のために」「なんのために」危機管理を実践していかねばならないかを再確認してもらい、皆さんに当事者意識を高めてもらいたいと考えています。
自身の活動に加え、観光業に携わる方のために日本語をボランティアでずっと教え続けている同期隊員にも、地元に根差して信頼を得ることや、地道に活動に取り組む大切さなどを改めて教わりました。本当にJICAボランティアを通じた人の繋がりに感謝の思いで一杯です!
そして私にも思わぬ収穫で、冒頭紹介した子ども向け防災教育ツール「パトぼうさい」がペルーの皆さんにも興味を得たようで、改めて広めに来てほしいとリクエストがありました。任期も残りわずかですが、実現できれば嬉しいです。
¡Hasta Luego! (アスタ・ルエゴ)それではまた。
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