JICA海外協力隊の世界日記

マレーシア日記・ザ・介護士ともあん

アウトサイダー・アート

こんにちは!

今回は、私の敬愛する天才画家、アン画伯(冒頭の写真)と、彼女の生み出す、
アウトサイダー・アート
・・・芸術に関して教育を受けず、流派や流行にとらわれずに自然に表現された芸術作品の世界へご案内します!
 

さて、私は今、クアラルンプール市内にあるスターバックス・コーヒーにいて、この記事を書いています。
そしてこのお店のユニークな特徴と言いますと・・・

First Signing Store

マレーシア手話が第一言語のお店なんです。
創作の刺激をもらいたい時、人それぞれが持つ力強さに出会いたい時、私はこの店を訪れます。
先ほど、私も少しばかりのマレーシア手話とジェスチャー、筆談で注文をしました。

アン画伯の絵の特徴は、

写真の中で見えるかな?おもに鳥や魚を描くことが多いです。

創作の方法は、

その時にある画材・・・白紙、色紙、サインペン、クーピー、色鉛筆から好みのものを選んで、

何も見ずに、

絵を描く、または貼り絵によって、その世界観を表現していきます。

創作中の様子も独特で、居合わせる他のご高齢者と会話を交わすことなく、私がいる間はひたすら創作に没頭されます。
その、画伯が没頭する姿、展開されていく創造の世界を眺めるのが、私の一つの楽しみです。

もともと、

画伯が創作活動に興味があることを私は知らなくて、何だったら、若干、近寄り難い雰囲気すら感じていたので、コミュニケーションの距離感を図り、会った時には軽く挨拶をする程度でした。それでも日が経つと共に、私からの挨拶に画伯が笑顔で返してくれるようになりました。「Hi」と手を挙げ、ニコっとしながら通り過ぎて行く画伯の姿が好きでした。

画伯の表現に初めて出会ったのは、創作活動のレクリエーション中、偶然近くにいた画伯に何となく参加をお誘いしたのがきっかけでした。以降、私たちは一緒に過ごす時間が増えました。

画伯が、私に近づいて来る様子も独特で、

ある時は、タバコ(手作り)を吸いながら、またある時は、私の方に向かって来るのか、または別の所へ行くのか分からない雰囲気を醸し出しながら、という感じです。(ほとんどは私の元に来てくれる)

また、軽い挨拶の「你好吗?(How are you?)」には、ニコッとしながら「不好。(Not good)」と返ってくることもしばしば。ほとんどは冗談のようですが、時々は本当に「不好。」の時もあるみたいです。

そして今これを書いていて気づいたことがあって、
それは、画伯が他の誰かと話しているところをあまり見かけないのに加え、誰かと言い合いになっていたり、他者を批判するような言動に出くわしたことがない、ということです。

こうして私は、創作活動のレクリエーションを通じて、アン画伯をはじめとするご高齢者皆さんのアウトサイダー・アートが生み出される瞬間に居合わせるという幸運を得ています。そしてその幸運は、ボランティア調整員さんのサポートなしには成し得なかったことでした。遠回りが必要でした。

アン画伯の作品は、画伯が手元に残したい、と望まれるものを除き、私が頂戴しております。
数点は、写真のように、気に入ってもらった人の元へ届きました。

さあ、これからは、その想像力あふれる作品をどのように多くの人々へご紹介することができるか、探究していくフェーズです!
まずは、この世界日記で記事にできたように。

それでは、また。
お読み下さってありがとうございます。

マレーシアより、皆さまのご健康を祈っております。
また、マレーシアのお友達が日本の状況を案じ、声をかけて下さることを、ここでお伝えさせて下さい。
「Starfeather / Faizal Tahir 」

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