2019/10/04 Fri
日本語学校
7. ブラジルで地震のれんしゅう
BOA TARDE! (ボア・タルジ:こんにちは!)
私の日本語学校では「日本文化クラス」を月1回開講しています。
このクラスは私がこの日本語学校に来てからほぼ毎月、一番多くの生徒が来る土曜日に全生徒を集めて実施しています。このクラスで目指しているのは大きく3つ。今の日本を知ってもらうこと、生徒が日本へ行った時に役立つこと(ブラジルでも役立てばなお良し!)、他クラスの生徒と交流することです。
今回は、最近このクラスで行ったことをご紹介します。
それは、地震の練習「避難訓練」です。
私はこの授業を必ずブラジルでやりたい!と日本にいる時から思っていました。
今の日本にはたくさんの外国籍の方がいます。多くの外国人は地震を経験したことがなく、地震の時にどうすればいいのかわからない、「避難」などの言葉がわからない、日本の学校に通っている外国籍の子どもたちは「避難訓練」の意味や重要性がわからない…など、東日本大震災以降いろんなところでそのような話を聞きました。
今では「にげろ」「きけん」など、やさしい日本語で発信されるようになってきました。日本に住んでいるのは決して日本人だけではないので、この動きはとても嬉しいことです。
日本語学校の生徒たちにとって日本に行くことは”夢” ”憧れ”です。その夢を叶えるために日本語や日本文化をがんばって勉強しています。
いつか、そんな生徒たちの夢が叶って日本へ行けることになったとき、もしそんなときに運悪く地震が起きてしまったら…?地震は天災、避けようがありません。でも、そんなもしものときにしっかり自分の身を守ってほしい。せっかく叶った夢、日本での思い出を嫌な思い出にしてほしくない。
そのために、生徒たちには地震の怖さや地震のときにどうやって身を守るのか、少しでもいいから頭の片隅で覚えていてほしい、という想いで授業をしました。
今回だけは笑い無し、おふざけ無し。
生徒たちは地震や津波の映像を見て真剣な眼差し。イメージができたところで、もし地震が起きたらどうするのか?何をしてはいけないのか?を考えながら進めていきました。
避難するときの動きを伝えながら、生徒たちにはキーワードとして「おはしも」を伝えました。
「お」おさない
「は」はしらない
「し」しゃべらない
「も」もどらない
この日本文化クラスで初めて生徒たちが自らスクリーンの写真を撮っていました。それだけ大事だということが伝わったのかなと思います。
そして、実際に地震のサイレンを聞いて全員で避難。本当の地震は想像もできないと思いますが、もしものときに少しでも冷静な判断ができることを願って。
授業の最後に、これからも忘れないように、いつもこの言葉を目に留められるように「おはしも」のポスターを作りました。いつでもこの避難訓練のことを思い出せるように、日本語学校と日本人会の会館に貼っています。
生徒たちの日本へ行く夢が叶いますように。
そして日本が最高の思い出になりますように。
では、また次回をお楽しみに!
ATÉ MAIS! (アテ・マイス:では、また!)
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