JICA海外協力隊の世界日記

スパイスとわたし

任地&学校紹介!

わたしの任地「モラダバード」は、インドの首都デリーから東へ160kmほどのところにあります。

電車で3時間ちょっとかかる上に、学校のお休みがほとんど日曜日しかないので、首都へはあまり頻繁には上京できません。

モラダバードは人口90万人ほどの、比較的小さな町です(日本だと、90万人もいたら大都市ですよね…)。

インドで「バード」とつく町といえば、そのほとんどがイスラム圏なのですが、ここモラダバードも人口の約6~7割がイスラム教徒の町です。

町の中心部にはマーケットやモールがあります。

…が、町外れにあるわたしの家の周りには、デリーにつながるメインロード以外、ほぼなにもありません。

中心部に出かけることも月に1、2回あるかないかなので、ほとんど家と学校の往復を繰り返す毎日です。

インドではカーストや宗教上の理由で、女性が軽視されることも少なくありません。

特に、田舎に行けばいくほどその風習は濃くなり、安全を確保するのが難しいこともあります。

そのため、わたしもここでは一人での外出をなかなか許していただけません。

デリーなどの都会であれば、女性の一人歩き(夜以外)はもはや普通のことになりつつありますが、こちらではまだまだそのような行為は制限されてしまうようです。

さて、そんなモラダバードのはずれにある配属先。

デリー・パブリック・スクール(通称:DPS)モラダバード校です。

幼稚園~高校3年生までの、約2000人が通っています。インドの中では中規模の学校です。

最近、2階部分の改築をして、レセプションエリアがとっても綺麗になりました~。

担当するのは、3年生~8年生までのおよそ900人。

インドの学校では、言語科目といえばドイツ語やフランス語、スペイン語などが主流なのですが、

わたしの配属先では、インドでは珍しく「日本語」が必修科目になっています(ほかの言語は英語、ヒンディー語、サンスクリット語以外なし)。

日本語の先生はわたし以外に一人もいないので、すべてのクラス(全24クラス)を一人で回ります。

クラスや人数が多すぎるがゆえに、毎日たくさんの問題に直面するのですが、

一番の悩みは生徒の名前を覚えられないことです。

生徒は先生に名前を憶えてほしくて、一生懸命アピールしてくれます。

なので、「先生、私の名前わかる?」と聞かれるたび、申し訳ない気持ちでいっぱいになります…。ごめんね、みんな。

それから、欠かせないのがノートやワークシートのチェック。

休み時間はチャイ(インドのミルクティー。毎日、お昼休みになると出ます。)を片手にひたすらノートのチェック。

同僚の先生には「働きすぎだ!お茶くらいゆっくり飲みなさい」とよく言われますが、学年が違うとやることも違ってくるのでそれでも準備が終わりません。

5月末には夏休みに入ってしまうので、その前に頑張って大量のノートをチェックです!

24クラスもあると、やはり一筋縄ではいかないクラスもいくつかあって、毎日が生徒とのバトルです。

インド人の先生は怒るととっても怖いので、それに慣れてしまっている生徒は、わたしなんかがいくら叱ってもへのかっぱ…。

ですが、この1年でだいぶ厳しい先生の演じ方を会得できた気がします。笑

もちろん、「厳しい先生=いい先生」にはならないので、

いつもは明るく楽しく。必要な時は厳しく。と、うまく使い分けができるように修行中です。

日本語を教えに来ているはずなのに、わたしが「先生とはなにか」をこどもたちに教えられる毎日です。

夏休みまであと少し。連日40度を超える猛暑が続きますが、スタミナ切れしないように頑張ります!

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