JICA海外協力隊の世界日記

音の風景 in Sri Lanka

♪3 オンラインで音楽指導

アーユボーワン!こんにちは。スリランカ音楽隊員の久保治代です。

今回は機械音痴の私から、音楽のオンライン指導でどんなことをしてきたのかをお伝えしたいと思います。

2021年はロックダウンなど諸事情でオンライン指導を主にしていました。日本にいたときは「オンラインだと時差が出て、アッその音!と止めたくても間に合わない」「音がよくない」「息遣いなど目に見えない雰囲気が伝わらない」などの理由でオンラインによる音楽指導には消極的でした。ですがスリランカに来て、2年にも及ぶ教員養成校の休校によって学生たちの実技が対面授業で行われていないと聞き、やらないよりもやった方がいいと思ったのと、カウンターパートからの依頼があったので始めることにしました。


スリランカは通信手段はあるのですが、日本ほど安定しておらず、停電もあるのでなかなか思うような濃い内容のことを伝えるのは難しいです。特に高い音をマイクが拾わないことがあり、リコーダーなどは聴こえないことも多いです。学生も私も機器のせいでどうしようもないことは分かっているので、スムーズに進めるために多少の悪い状態は目をつむって、聴こえない部分にはこだわらないなど暗黙のルールで?行ってきました。

世界日記3写真2.jpg

指やタッチの細かい説明は、このように別カメラを使って説明します。音声なしのカメラ(スリランカで購入。価格は日本より高め)なので、メインカメラの音声とのハウリングは避けられます。鍵盤全体を見せたいときは、上からスマートフォンのカメラを使って映したりもします。こういう操作は苦手なのですが、必要に迫られれば人間できるもんだということがわかりました!

ヴァイオリンの個人レッスンもしました。特に初心者には調弦など自分でしてもらわないといけないので、参考になるインターネットのサイトなどを紹介して、自分でできるように説明しています。

世界日記3写真4.jpg

実技レッスン以外にこのように講義に使ったり、鑑賞曲の指導法の紹介、また学生による模擬授業とその評価のためにオンラインを利用しています。

学校が再開されたあとも交通事情で学校に私が行けない時に、校長先生にお願いして遠隔授業で学校の教室とつないでもらい、オンライン授業を行いました。この場合は双方向ではないので、学生の反応を知るために、各自のスマートフォンで質問への回答や感想を送ってもらいました。

若い人たちは私よりもずっと新しいツールに詳しいので、私が使い方が分からなくなっても「マダム、ここを押したらいいですよ。」と学生が教えてくれるので助かっています。

このように何とかオンラインでもレッスンや授業を行って、休校中の学生のモチベーションを保つためにいろいろと考えてみました。対面で行うまでにこうして個人と繋がっていたので、お互いのことを知れてよかったと思います。長い間オンラインでしか会えず、やっと直接会えた時のの喜びはひとしおでした!

オンラインだけでなくワッツアップというラインのようなツールでそれぞれの学年とグループを作っており、そこにカウンターパートや校長先生も加わっているので、連絡はまめにとれる体制ができています。「明日は〇〇を用意しておくように」などの連絡もワッツアップでしています。

もっといい方法がたくさんあると思いますが、残念ながら私ができるのはここまでです。少しでも参考になれば幸いです。

先日427日(水)「地球ひろば」のオンラインイベントでスリランカの魅力についてお話させてもらいました。そこでお話したことをまた世界日記でも少しずつお伝えしたいと思います。

それでは次回お楽しみに! ストゥーティ(ありがとう)!

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ