JICA海外協力隊の世界日記

音の風景 in Sri Lanka

♪9 教員研修生への訪問指導

アーユボーワン!こんにちは。スリランカ音楽隊員の久保治代です。

先日はコロンボ日本人学校にお邪魔して、小学部2年生の音楽の授業に参加させてもらいました。家から車で5分くらいのご近所さんにも関わらず、ずっと行けずに10か月が過ぎてしまい、ようやく念願叶って訪問することができました。子どもたちは人数が少ないですが元気に大きな声で歌っていて、とっても生き生きしていました。海外ですが久しぶりに日本の学校を訪れることができて、とても嬉しかったです。また、コロンボ校ならではの特色があって、とても興味深くて勉強になりました。

さて、今度はスリランカの学校のお話ですが、スリランカでは教員養成校3年目に学校の寮を出て、お給料をもらいながら1年かけて現場で実際に授業を担当して研修する制度があります。日本でいう教育実習と新任研修の間のような感じでしょうか。

この研修では授業評価するために、教員養成校の講師たちが各校に出向くのですが、そのやり方を聞いて随分考え方が日本と違うなあと感じました。なんと、いつ行くとか約束せずに突然訪問して、普段の授業の様子を観るのだそうです。本人にはもちろんのこと、校長先生にさえ知らせてはいけません。なぜなら、講師が訪問すると分かったら、その時だけ頑張るかもしれないからだそうです。しかも期間は1年間で何回もそういう機会があります。校長先生にくらい話しても、とも思うのですがだめだそうで、察するところ自校の教員への親心で教えてしまうのではないかという考えかもしれませんね。

というわけで、いつ来るか分からないから「もう来るか」「まだ来ないか」といろいろ研修生の間でグーループプワッツアップでもやり取りしていたんでしょうか。この間初めて訪問した時、「ここの学校が1番目ですよね。」と研修生が言っていました。(笑)

私は他の学年の授業もあるので特定の曜日しか行けず、しかもここのところずっとコロナやそのほかの国の事情の影響で、セカンダリースクール(中学校)は試験や行事があったので、なかなか行く機会がありませんでした。ですが、ようやく最近になって訪問できるようになりました。

最初に行った学校は、2人の研修生ともう一人2年目の先生がいました。その先生も教え子です。そしてこの先生たちを指導している現場の先生も知り合いで、国立青年オーケストラで一緒に弦楽器の指導している仲間でした。結局4人いる西洋音楽の先生全員が顔見知りでした!

折角の機会なので新任研修だけでなく、他の音楽の先生の授業も見せてもらいました。

教員養成校では白いサリーを着用していましたが、私服というか私サリーというか、それぞれの衣装でした。久々の再会で嬉しさ半分緊張半分といったところでしょうか。でも、突然の訪問でも、しっかり授業をしていました。今回は1回目の新任研修ですから基本的なことを中心にアドバイスしましたが、授業の組み立てにも少し触れました。

日記9-4.jpg

音楽室の隣には学校内に銀行が!生徒も使っていいのかな。

私の任期を考えると、恐らく研修生たちに会うのは今回これが最後となるでしょう。そう考えると名残惜しいですがこれからも自己研鑽して、いい先生になってほしいです。

今頃「ああこれで当分来ないわ!」と安心しているのでは?(笑)

学校訪問の旅は続きます。研修生のオンライン授業を観る機会もあるようで、そちらも楽しみです。

お読みいただきありがとうございました。ストゥーティ!

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