2019/01/25 Fri
人 活動
若者たちにプレゼン!どうしてごみを分別するの?
今回のテーマは、先日行った出前講座についてです。去年、学校でのごみ問題に対する啓発キャンペーンの際に一緒に活動した、キリバス赤十字の職員さんからの依頼でした。地元のユースボランティアたちに対して、有機ごみ(葉・枝などの日本でいう“庭ごみ”)のリサイクルについて話をしてほしいとのことで、私が普段お手伝いをしているベシオ町役場でのコンポストを事例として、ごみを分別して資源化することのメリットを伝えました。また、そもそもどうしてごみを分別しなければならないのだろう?ということも一緒に考えるようなプログラムを目指しました。
ごみの分別・回収には役場だけではなく、住民の協力が大切です。また、地域から集めてきた有機ごみにプラスチックなど他のごみが混ざっていると、コンポストを作る過程で取り除く手間がかかり、またコンポストの質自体にも悪影響があります。さらに、ごみを分別しないと、埋め立て地がすぐにいっぱいになってしまい、新たな埋め立て地を建設しなくてはなりません。そして、そのようなことの繰り返しでは、いつか住民がごみの中に住まなければならない不衛生な状況になってしまうかもしれません。これらの状況に参加者が気づいてもらえるよう、日頃の活動や街角で撮った写真を交えてお話しました。
【写真:菜園を見学する赤十字の若者たちと、野菜について説明する作業員のAさん】
プレゼンの後、嬉しい反応がありました。今回の機会をくれた赤十字の職員さんや何人かの参加者から、「あなたの活動の大切さがわかった。今からコンポストを見に行ってもいい?」と尋ねてきてくれたのです。すぐに活動先に連絡し、参加者たちがコンポストや菜園を視察できるように手配しました。
この日はさらに予想外の出来事がありました。いつも一人で黙々と農作業をしている作業員のAさんが、自分の作業や仕事場について、若者たちに誇らしげに説明をしてくれたのです。普段から一緒に作業をしているAさんですが、そんな姿はこれまでに見たことがなく、驚くばかりでした。そばで見ていて、ちょっと嬉しそうなAさん。なんだかこちらまで嬉しくなってしまいます。若者たちも興味津々で、「これは何?どうやって使うの?」「この野菜はいつ収穫できるの?」などと次々に質問を始めました。
今回の経験から学んだことは、私ができることは聞いてくれる人の「好奇心を刺激すること」なのではないかということです。また、日頃から現場で頑張っているAさんのような方に、スポットライトをもっと当てられるよう、きっかけ作りをしたいと感じました!
(おわり)
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