JICA海外協力隊の世界日記

はらぺこみのりむしliving inフィジー

みんなで作るごちそう

Hi bula vinaka.

日本はGWですね。

幼少期、キャンプがGW恒例イベントでした。

大人になってからは、家族みんなが集まり、実家の庭でBBQを楽しむようになりました。

BBQと聞くと、胸が弾みませんか。

BBQに似ている?フィジーのごちそう、LOVOについてご紹介します。

LOVO (earth oven)

Most Pacific Island countries bake their food in some sort of earth oven. The method is still used today, but ovens are made in many different ways. Some require more labour and fuel than others. For example, in Tonga, Samoa, and Cook Islands the oven is called "umu". In Fiji it is called "lovo", "motu" in the Western Province of the Solomon Islands and "uhm" in Pohnpei. This traditional cooking process is somewhere between oven baking and steaming.

大洋州の多くの国では、earth ovenを用いて食品を焼きます。この調理法は今でも使われています。様々な方法があります。労働力と燃料を必要とします。例えば、トンガ王国、サモア、クック諸島では"umu"と呼ばれます。フィジーでは"lovo"、ソロモン諸島西部では"motu"、ポンペイ(ミクロネシア連邦)では"uhm"と呼ばれます。この伝統的な調理方法は地中で焼いたり蒸したりします。

参考;Preparation of Pacific Island foods / The South Pacific Community Nutrition Training

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How to make lovo? ロボの作り方

  1. 穴を掘る。
  2. 薪を燃やす。
  3. 石を焼く(約2~3時間)。
  4. 薪を取り出す。
  5. 用意した材料を石の上に置く。
  6. 葉で丁寧に覆う。
  7. 蒸し焼きにする(約2~3時間。オーブンの大きさ、食品の種類や量により調理時間は異なる)。
  8. 材料を取り出す。

Good points 利点

  • ・一度に大量の多種類の食品を調理することができる。例えばstarchy foods(Taro, Yams, Sweet potatoes, Breadfruit, Cassava, Green bananas and Plantainなど)、肉、魚、緑色の葉物野菜、ココナッツミルク煮。これは、祭りや儀式の際にとても役に立つ。
  • ・食味の向上。食品を葉で包むことにより水分と香りを与え、よりやわらかくなる。
  • ・食品の型崩れを防ぎ、そのままのかたちを保つことができる。例えば、roots crops(starchy foods)。
  • ・栄養価の溶出、損失が少ない。例えば、roots cropsは皮つきのまま丸ごと調理することができる。水も油も何も加えない健康的な調理方法である。
  • ・見た目がとても魅力的である。調理過程から特別な香気が漂う。食品に燻された香りがつく。食欲をそそり、人々はそれらを食べたいと思う。
  • ・starchy foodsと魚は、ゆでるよりも日持ちがよい。それは、乾燥し、燻されているからである。

[補足]starchy foods:デンプンを多く含む食品。エネルギー源となる。大洋州地域ではタロイモ、ヤムイモ、サツマイモ、パンノキの実、キャッサバ、未熟のバナナ、調理用バナナなどが食べられている。地中に育つもの(roots crops)と木になるものがある。

Not good points 欠点

  • ・石を熱するために多くの薪を消費する。薪を入手するのが困難な場合、高価である。葉のかわりにアルミホイルを使う場合、それは高価で香りを与えない。
  • ・調理に時間がかかる。多くの人々の助けを必要とする。特にオーブンが大きい場合や多くの食品を調理する場合。
  • ・いくつかの食品は食べるのに適さなくなってしまうことがある。失ってしまうこともある(表面の焼け焦げや、食品全体の燃焼など)
  • ・高温のため、いくつかの食品は自らの蒸気によって過調理され、栄養価が低下してしまうことがある(緑色の葉物野菜など)。
  • ・もしも、roots crops、肉、魚、緑色の葉物野菜を同時に、同じ深さで、同じ調理時間で加熱をした場合、いくつかの食品は過調理され、栄養価の低下を招く。
  • ・都市部では、炎と煙が危険である。また、それはとても迷惑である。

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lovoは結婚式などのお祝い、お祭り、儀式といった特別なときにみんなで作って、みんなで食べるごちそうです。多くの場合、lovo作りは男性が担当します。たくさんの力と人が必要です。

出来上がったlovoは食べやすい大きさに切ります。お皿に取り分け、好みで塩やトマトソース(ケチャップ)、チリやレモンを添えていただきます。

lovoは食べる前から私たちを興奮させ、楽しませてくれます。協力して準備する過程、立ち込める豊かな芳香と蒸気、美しい見た目、出来立ては悶える美味しさです。

この調理法は、素材の味が濃縮され、素朴でありながら深い味わいです。

私の大好物は、palusami(パルサミ:ダロリーフでココナッツミルクと具を包み蒸し焼きしたもの。具は玉ねぎやコンビーフなど)です。口の中でダロリーフがとろりととけ、ココナッツミルクのコクと玉ねぎの甘みに肉の塩気が加わり、絶品です。

フィジーでは、corned beef can(牛肉の塩漬け缶詰)やcorned mutton can(羊肉の塩漬け缶詰)などのtinned meat(肉の缶詰)が一般的な製品として製造され、流通しています。

それにしても、彼らが食べる量には驚かされます。

Lovo style cooking is a very healthy way to cook because it prevents the loss of any nutrients. The only issue...It's large portions and over-eating, right? Is lovo HEALTHY? hahaha

【動画】出来立てのlovo。フィジーの私の家族の村にて。

【動画】lovoついて分かりやすく紹介されている。共有させていただきます。

Bless our food. vinaka.

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