JICA海外協力隊の世界日記

まるタイ日記

いのり

また、痛ましい交通事故がありました。3月9日の午前3時ごろ、中部プラーチーンブリー県で、バスが事故を起こし、乗っていた高校生45人と教員5人(東北部コンケン県の学校)のうち、6人(男子生徒2人、女性教師4人)の尊い命が失われました。当時、運転手はかなりスピードを出していたと思われます。ブレーキがきかなくなり、制御不能になった末、バスは道路をそれて横転、大破しました。この事故で、わたしの以前の同僚(タイ人英語教師)も、大切な教師仲間を亡くしました。犠牲になられた方々のご冥福を、心よりお祈りいたします。
c.f. この交通事故のニュースです。タイ語ですが。(sanook! NEWSより)
http://news.sanook.com/2180654/

タイは交通事故が本当に多くて、人口10万人あたりの死亡者数も世界2位です。わたしの周りにも、事故で家族や友人を亡くした人が、少なからずいます。タイ人は楽観的で、のんびりしていると思われがちですが、心に傷を負いながら、それでも悲しみを昇華するために、仕事に打ち込んだり、明るく振る舞ったりしている人も、けっこう多いように感じます。

以前、日本語の授業で、「兄弟は何人ですか」という会話を練習しました。そのとき、「ひとりっ子」と答えた生徒も、むかしは兄弟がいて、今はもう亡くなってしまったけれど、そういうときは「ひとり」って答えるのがいいのか、それとも「ふたり」って答えるのがいいのか、と聞かれたことがあります。わたしは、「亡くなっていても、ずっと、兄弟は兄弟なのだから、ふたりって言っていいんだよ」と答えましたが、なんだか内心切なかったです。

今年初め、わたしが腸炎になったとき、病院に連れていってくれた友人Cさんの彼氏も、おととし、妹さんを事故で亡くしたそうです。そのときは、もう気を紛らわすために、脇目もふらず仕事に打ち込んで、隣で見ていてとても可哀想だった、とCさんが言っていました。妹さんは中等学校の英語教師で、年はまだ20代前半でした。一発で公務員試験に合格した優秀なひとだったのに、本当に残念です。

タイで交通事故が減っていくことを願いつつ、わたしも一日一日、悔いのないよう、毎日を大切に生きていきたいものです。

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