2019/06/11 Tue
#12 新しい視点から・・・昆虫ツーリズム?〜養殖コオロギ編4・出荷前夜〜
先日、機会がありまして
前回お邪魔したコオロギ農家さんに再び行って参りました。
訪問するや否や、何やら香ばしい香りが。
なんとコオロギを調理しているではありませんか!
コブミカンの葉っぱの香りが爽やかです。
頂いてみると・・・
柔らか~い!
そして止まらない。
無限系に分類されるでしょう。
皆んな大好き、コオロギ。
素敵な食文化です。
そして久しぶりの養殖桶へお邪魔。
前回対面したのは生後10日目の赤ちゃんコオロギ達でしたが・・・
この風呂敷のように絞られた袋の先端に存在する、
黒い点々・・・
生まれたてのBabyコオロギ達!!!
オープンするとこんな感じ。
小さいですが、その量に視覚的に圧倒されます。
(産卵については後述)
ちなみに、黒い砂のようなものは灰。
コオロギは砂の中に卵を産む習性があり、
ここの農家さんは調理後に出る木炭の灰を再利用。
養殖桶にはサトウキビジュースの搾りかすが準備されています。
こちらはコオロギ達のベッドになるもの。
そして更に奥の養殖桶へ。
なんとなんと、
出荷前夜(44日目)のAdultコオロギ達に会うことができました!
真昼間から、リンリンしてる~~~!!!
優しい、なんとなく落ち着く鳴き声。
「夜も同じように鳴いているの?」と尋ねてみたところ、
『昼も夜も同じように、ずっと鳴いているよ~』とのこと。
拡大して見てみましょう。
コオロギ達が貪りついている黄色のもの、何だかお判りでしょうか??
正体は、カボチャ。
収穫前になると、餌をカボチャに変えていくんだそう。
理由は、
『カボチャをあげるとね、
今まで与えた餌の匂いとかがコオロギから消えるんだ。
家に自生してる香草とかあげてるから。
カボチャをあげると、デトックスになるんだよ~』
と・・・!
(デトックス、というのは意訳ですが・・・
いずれにしろ、コオロギの体内を綺麗にするんだとか)
おもしろい!!!
今まで既に5キロのカボチャを与えたとのこと。
『鶏の餌もあげるけど、野菜の方が比率としては多い』
上手くバランスを取りながら与えているんですね。
通常、この養殖桶では1サイクルに50kgのコオロギが出荷できるようですが、
現在カンボジアは連日猛暑。
特に今年は暑いようです。
気候はやはり養殖にも影響が出るらしく、
『今月の収穫量は40kgだね~』とのことでした。
暑すぎても、寒すぎてもダメなんだとか。
1日に2~3回、水を撒くそうです。
以前、このエリアには養殖農家が数件ありましたが、
餌をあげすぎてしまったり・・・全滅させてしまったり・・・
なかなか塩梅が難しいようなのです。
しかし!ここの農家さんは全滅させたことはないようです。
コオロギによく向き合い、試行錯誤の賜物ですね!
写真の水が張られているお皿に、石が入っているのが見えますでしょうか??
「なんで石を入れているの??」
『コオロギが溺れないようにね!』
・・・優しさですね!
(コオロギは水に弱いらしいです)
そして前回は見れなかった、
コオロギの卵が産み付けられた木箱を見せて頂きました。
卵は暗くて湿った場所に保管しなければいけないのですが、
ちょっとばかり失礼して・・・
黄色の細長い卵が見えますでしょうか??
・・・初めて見ました!!!
感動!!
養殖1サイクル(45日)の中で、
それぞれの段階で面白い発見があるコオロギ養殖。
もしタイミングが合えば、
収穫の瞬間に立ち会いたいものです。
コンポントムのコオロギ事情、
奥深し・・・!
現在、現地旅行会社の方と協働し
コオロギづくしのツアーを企てております。
一風変わった切り口のツアーですが、
農家さんとどのような交流が生まれるのか非常に楽しみです。
その様子もレポート出来たらと思っております・・・!
では、今回も最後までお読み頂きありがとうございました~!
SHARE