JICA海外協力隊の世界日記

コンポントムびじょん

#11 新しい視点から・・・昆虫ツーリズム?〜養殖コオロギ編3〜

そして、その木箱をこの木箱(大)の中へ移動。
コオロギの卵が孵化するには、
日が当たらずに多湿な環境を作ってあげることが重要なようです。

しっかり霧吹きも置いてありますね。

この一つの煉瓦槽で養殖できるコオロギは、約30kg.
30kgって何匹?と、ここでも尋ねてみましたが
「数えられないよ!!(笑)」との回答でした。笑


前回取材した天然コオロギの販売者さん曰く、
1kg=200-300匹とのことだったので
仮に250匹とすると、
250匹×30kg=7,500匹(!)


7,500匹のコオロギ・・・
(想像中)

7,500匹のコオロギ、どうやって収獲(捕獲?)するんでしょう?


聞いて見ました。

ANSWER:
「手作業」だそうです。(!)
コオロギがくっ付いているサトウキビなどを振って振って・・・、袋へ。
この作業の方が骨が折れそうですね・・・。

気になる1kgあたりの価格はというと・・・?

ANSWER:
1kg=13,000riel - 15,000riel
(1ドル=約4,000riel)
先日取材した天然コオロギより若干お高め。


こちらの農家さんには、養殖槽が3つあります。
(30kg獲れる槽×1 / 50kg獲れる槽×2 =1サイクルで130kg)


仮に 1kg=3.5ドル(14,000riel)としましょう。


1年で5サイクルの養殖が可能とのことでしたので、


3.5ドル×130kg ×5サイクル = 2,275ドル(!)


農村部の農業収入(米)が月150ドルと耳にしたことがあるので、
単純に12で割ってもお米以上の収入です。(約190ドル/月)


ここで養殖されたコオロギ達は、地元で消費されます。
「売るのが簡単だからね〜」とのことでした。
完全なる地産地消!

カンボジアに生息するコオロギは主に2種類。

・チョンルッダイッ
(チョンルッ=コオロギの意。ダイッ=鉄の意。)
 鉄のコオロギ! 何だかかっこいいです。

・チョンルッドーン
(チョンルッ=コオロギの意。ドーン=ココナッツの意。)

※もっと正確に発音を綴ろうとすると、チョングルッ。
(舛屋的発音出来ず伝わらない単語暫定No.1)


ここで養殖されているのは、前者・チョンルッダイ。
カンボジアにおいて養殖のノウハウが確立されているのは
チョンルッダイッのみ。

チョンルッドーンの方は、現在の研究(と言っていいのか分かりませんが)では養殖は不可能で、天然物のみとのこと。
興味深いです。

ちなみに、カンボジアにはタランチュラを食べる食文化もあります。

タランチュラに関しても養殖方法は確立されていないらしいので、

「もしタランチュラを養殖できたらお金持ちになれるんじゃないかな〜〜」

と同僚。


こちらの養殖農家さんは、5年前からコオロギ養殖を開始し、
そのノウハウは農業局より教えてもらったとのことでした。

未来のタンパク源として注目される昆虫食。

昆虫食が抵抗なく受け入れられる日も、
そんなに遠くないかもしれませんね。

参考までに・・・

国連推奨 昆虫は未来の食糧?タランチュラも、コオロギも楽しく味わえる


重要なことに言及するのを忘れていました。

気になるコオロギのお味はというと・・・!

普通に美味しいです。

エビなどの甲殻類系に近い味。

目を瞑って食べたら、虫だなんて分かりません。


ビールの良いアテにもなります。

コオロギ博士・葦苅氏曰く、コオロギはグルタミン酸などの日本人が好む旨味成分が豊富。

コオロギで出汁を取ったコオロギラーメンは最高に美味だそうです。
気になる〜〜〜!
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そして半分以上はタンパク質。
アスリートにはたまりませんね。


葦苅氏「コオロギ始め、虫のように丸ごと食べられる動物ってまず他にない」


・・・確かに!!!

奥深き昆虫食・・・

理解を深めると更に昆虫食に対しての抵抗が激減し、
少なくともコオロギに対しては全く抵抗がなくなっている自分がいました。
というよりも、ヘルスコンシャスな人間にとってはかなり興味深い。
むしろ積極的に取り入れたいですね。

コオロギの聖地・コンポントムのコオロギ事情はいかがでしたでしょうか?

先日、また機会があり同じ養殖農家さんにお邪魔しましたので

後日続編をアップしたいと思っております〜!

では、最後までお読みいただき有難うございました!

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