JICA海外協力隊の世界日記

ブラジル南部のどさんこ日記

ブラジル版バレンタインデー?

Bom dia, 5月の災害でサンパウロに滞在することになってから、復興の支援物資や寄付を申し出てくださる方々とたくさん出会い、「私もこうなりたい」と日々感じています。優しさは巡るものなので、私も優しくありたいなあと思います。

さて、先日6月12日はブラジル版バレンタインデーとも言える「Dia dos namorados」(恋人の日)でした。

私が現在滞在しているホテルは、ショッピングセンターの近くにあります。ショッピングセンターの隣にいつも乗っている地下鉄の駅があるので、時々ウインドウショッピングをしてから帰る…というのが日々の楽しみのひとつです。

6月に入ると、この記念日の商戦が始まります。お菓子やアクセサリーなどさまざまで、日本のようにチョコレートは定番ではありません。

そして驚いたのは、ブラジルでは2月14日のバレンタインデーは一般的ではないこと。

同じような「Dia dos namorados」は欧米にもないブラジル独自の習慣で、カトリックの”縁結びの聖人”サントアントニオの日にちなんでいるとのことです。

ただ、このイベントが始まったのはブラジルの”経済事情”が関係しています。

ブラジルの6月は真冬で、最もモノが売れない時期にあたるそうです。そこに盛り上がるイベントを入れようとプレゼントを贈り合う日を設けたというエピソードがあります。

始まったのは1948年と戦後の大変な時期。世の中が明るくなる楽しいイベントに人々は盛り上がり、すぐに定着したそうです。

ショッピングセンターの盛り上がりに「すごいなあ」と思っていた私。

そして6月12日の当日が訪れました。まず通勤の地下鉄では花束やプレゼントを持った紳士がちらほら。道端の花屋も忙しそうにラッピングしています。

またインスタグラムにはパートナーと一緒に撮った写真と愛の言葉がセットになった投稿があちこちに。

ここで「あの2人の出会いってそうだったのか」「は〜付き合って3年だったのか〜」などの微笑ましい事実も分かります。いろいろな関係性が分かるので、ちょっと面白いです。

そして帰り道。ショッピングセンターの脇にはハート型のイルミネーションで彩られ、ベンチや食事も楽しめる屋外のイルミネーションスポット「ラブラブストリート」(私が心の中で呼んでいるだけです)があります。

なぜ「ラブ〜」かというと、毎晩そこを通ると(通勤路で明るいから安全かなと)恋人たちが少なくとも5組がいるからです。大まかにいうと1メートル間隔でカップルが座っています。それぞれがお互いしか見えていないので、帰路に早足で着く私のことは見えていません。

当日はたくさんいそうだな〜、すごそうだな〜と思っていたのですが、結論からいうとダブルスコアの10組以上を確認しました。

私が通ったのはほんの1分ほどなので、この日だけで数十倍のカップルが利用していそうですね。

そしてラブラブ度合いもダブルスコアだった気がします。このラブ〜だけでなく、ショッピングセンターのフードコートにも愛を語り合う人々がたくさんいました。

そんな恋人の日でした。経済的にも盛り上がったらしいです。

日本ではバレンタインデーに「友チョコ」文化が浸透していますが、そうしたものはなさそう。チョコレートがたくさんもらえる友チョコ文化が大好きなので、ぜひブラジルにもこうした文化が浸透しないかな…とふと思いました。

それではまた!

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