JICA海外協力隊の世界日記

ブラジル南部のどさんこ日記

#5 暴風雨開始のち3分で停電!2泊3日のろうそく生活

Bom dia! Tudo bem?

今日はタイムリーな話題を…。

1月16日、私の住むポルトアレグレ市(ブラジル南部)を嵐が襲い、停電後に断水しました。電気と水のありがたさを痛感したので備忘録として記録したいと思います。

その日は朝から湿った雲がありました。夕方、友人に「今日は夜は雨だよね?」と聞くと「え、雨どころじゃないよ!嵐だよ!」と。最近は天気予報がよく外れていたので、私は「嵐かー、まあそんな大したものではないだろう」とちょっと聞き流し気味でした。

その夜、午後10時を過ぎた頃。最初は雷のピカッとした閃光から始まり、嵐が始まったかな?と思うやいなや突然の土砂降り。そして強風。強風はどこから来た!?と思っている間に、部屋の室内灯が揺れ始め、ああ…と停電への覚悟を決め始めた10秒後に電気がなくなりました。

実は停電は2回目(昨年6月に1日停電していた)なのですが、今回はなんとなく長引く予感が…。というのも停電といえど、部屋の中は雷の閃光でさながらライブ会場のように明るく、風の音が異常だったからです。

配属先の人に聞いた話では、部屋のガラスが割れてガラスが壁に突き刺さったり、カーポートの屋根(重い)が飛んで行ったりするほどの風だったとのことです。怖い…

停電によりインターネットは繋がらず、メールのみかろうじて繋がる時があったので、友人らとWhatsApp(ラインみたいなチャットアプリです)で連絡。市内全域で一斉に電気が落ちたようで、みんな心配している様子でした。メールが繋がると、自分だけじゃないんだという安心感があるな〜と感じながら就寝しました。

そして次の日。やはり電気は来ておらず、気になるのは被害状況です。

ネットがないので、メールでの配属先や友人らから来る情報が頼りになります。しかしながら、「復旧まで1週間はかかる」「(信号がないので)道路が混雑」「水がだんだん無くなっていく」などどれも絶望的な状況でした。配属先へも行けない(バスで1時間、乗り継ぎあり)ので、どうこの危機を乗り越えるかに注力することに。幸い、隣のスーパーが開いていたので水を地域住民に考慮して少しだけ補充し、すぐ食べられるトマトやフルーツも購入。店内のコンセントで携帯の充電もできるよ〜と言われたのですが、待っている人も多く、私はまだ60%はあったのでとりあえず節電しよう!と決めました。

ちなみに、外はやはり木が倒れ放題。停電は倒木による電線の破損が原因です。

というか木は基本的に伸びたら切る、という日本のような管理はしないので、「暴風雨が来ると大体停電する」(配属先)そうです。切ってほしい〜!

結局、夜まで電気は戻らなかったのでロウソク生活への覚悟を決めます。

ロウソク立てがなかったのでクリップを伸ばしてロウを突き刺し、ジャムの瓶を重りにして、安定させる。ロウソクでどこまで明るくなるのかと不安だったのですが、これがなかなか良く、近くだと本を読めるくらいにまでは明るくなりました。

携帯は基本的に機内モードで一時間に1回解除してメールチェック。夜ごはんは冷蔵庫の残りを食べ、その後は読書をして過ごしました。家の中でロウソクの火がゆらゆらと揺れるのはちょっと不思議な光景で、2016年の北海道胆振東部地震の時もこんな感じだったなあと思い起こしました。それでも「この生活がいつまで続くのだろうか?仕事にも行きたいし…」と頭の中はぐるぐる。電気や水がないことでこんなにも不安になることを改めて感じました。

幸いにも朝方、オフにし忘れていた室内灯が点いた眩しさで目が覚め、2泊3日の停電は復旧しました。

周囲に聞くと1週間以上の停電や、インターネットが2週間以上繋がらないなど被害はさまざま。嵐から2週間が経った今も街中には撤去されていない倒木が散見されます。

いつ起こるか分からない災害。

・携帯電話はこまめに充電

・水や最低限の食材をストック

より一層、気を引き締めるきっかけになった嵐の夜の経験談でした。

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