2024/05/21 Tue
災害 自然
歴史的災害 洪水が街を襲う
Bom dia(こんにちは)!
今日は、私の住むブラジル南部のリオ・グランデ・ド・スール州を襲った大洪水災害について書きたいと思います。
日本等でも報道されているので耳にした方もいらっしゃるかもしれませんが…
4月下旬から大雨が降り続いた結果、海ほどの大きな川の水位が上がり、川から溢れた水が市中を襲いました。死者は約147人、行方不明者127人、53万人が家を失い、8万人が避難所に避難しています(5月13日時点)。
私の暮らす州都ポルト・アレグレ市も甚大な被害を受けました。幸いにもアパートは標高が高い場所にあるため浸水はしませんでしたが、断水による水不足やスーパーの品不足は深刻でした。また、災害の混乱に乗じて空き巣や強盗も増え、治安の悪化も懸念されています。
リオ・グランデ・ド・スール州には私を含めて3人のJICA海外日系協力隊員が派遣されているのですが、現在は3人ともに避難していて無事です。また、住居も浸水被害はありませんでした。
上の地図はポルト・アレグレ市内の浸水箇所を示していますが、空港を含め病院やショッピングモール等の主要施設も被害にあっています。
私の配属先である日系福祉団体「南日伯(みなみにっぱく)援護協会」も浸水地域に入っており、3メートルの水が襲いました。水はすぐ引くだろう、と思っていたのですが…排水ポンプ等の故障などの影響で1ヶ月以上は浸水したままだろうという想定がされています。2階建ての老朽化した施設なので、中にあるパソコンや機材、紙媒体の多くの資料等の安否が心配です。現地に行くにはボートが必要なので、いまだに現状確認はできていません。
日系コミュニティも災害によって分断され、親戚や友人宅に避難した人たちも多くいます。地域に留まっている人も、断水が続いていたりと生活への影響は甚大です。治安の悪化の影響で、出歩くことを恐れている高齢者の方々もいます。コミュニティ内のコーラスや太鼓、よさこいソーラン、民舞等のサークル活動もストップです。
まさかこんな未曾有の大災害になるとは…と誰もが考えていたと思います。
上の写真は配属先がある地域の現状です。
現在は配属先含む地域の日系コミュニティが手を繋ぎ、避難所へ支援物資を送る等の救援ボランティアを始めました。
私は参加できていないのですが、避難先からできることをしたいと考えています。
水が引いていない今、被害の全貌は明らかになっていません。雨はいまだ降り続き、被害の範囲が増える可能性もあります。
それでも復興に向けて、できることを一歩ずつ。お世話になっている方々と共に支援をしていきたいです。
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