JICA海外協力隊の世界日記

ブラジル南部のどさんこ日記

ブラジルで盛んな北海道発祥のスポーツは?

Bom dia, 皆さんは「ゲートボール」というスポーツを知っていますか?

ゲートボールは5人対5人のチーム対抗で行う球技スポーツです。短いゴルフクラブのような「スティック」を使ってゴルフボールのようなボールを打ち、コート内に設けられたゲートに通していく…という球技です。私もルールを知らなかったので、ここまでWikipediaで調べて書いています。

ブラジルといえばサッカー!ですが、オリンピックでも大活躍したバレーボールのように他のスポーツも盛んです。

日系社会では野球やソフトボールは定番スポーツです。地域の大会のほか、ブラジルや南米の近隣諸国による合同大会も開催されているほどで、野球やソフトボールを指導する協力隊員も活躍しています。他に柔道や剣道、合気道などの武道もあちこちに教室があり、スポーツを通じて日本文化に親しむ人々もたくさんいます。

そして高齢者を中心に人気を集めるスポーツのひとつが、ゲートボールです。

日本では”高齢者の”スポーツという代名詞がある通り競技は激しくなく、体力よりは知略が求められるので子どもから大人まで、そして障害があっても楽しめます。

このゲートボール、なんと世界50カ国以上でプレーされており、さらに4年に1度は世界大会が開催されています。

その発祥の地が私の地元・帯広の隣町の芽室町なのです。本場、聖地というやつですね。ちなみに反対側の隣町・幕別町はパークゴルフ発祥の地ですが、残念ながらブラジルでは親しまれていないようです。私はどちらかというと隣の隣町で考案されたミニバレーが好きでしたが…こちらはぜひブラジルに輸入したいスポーツです。

話を戻すと、ブラジル各地では多くの人がゲートボールを楽しみ、地域の大会も盛んです。南部で一度、地域のお祭りに参加したのですが、多くの方がプレーを楽しんでいました。腕前もかなりのもの…なんじゃないでしょうか。日よけの上着と帽子を被って楽しむ姿に、一瞬ここは日本なのかと錯覚してしまいました。その横では野球の練習が行われていました。(写真は全て南部グラヴァタイーで撮影)

先日は北海道県人会の集まりに参加したのですが、近くに座った女性のおばあさんが芽室町出身でした。

「ゲートボールって知ってる?」と言われ、「芽室みたいな小さい町から生まれたスポーツが、まさかブラジルでこんなに人気なのって面白いよね」と。北海道県人会といえど、ゲートボールが芽室町発祥のスポーツと知っている人は限りなく少ないです。芽室は根室とよく間違われるし、街自体の知名度も北海道県人会内でも低いようです。

ただその方はゲートボールはやったことがないようで、私も全くなので、お互いに発祥の地ということに誇りを持っていながらも浅い知識の話となりました。笑

とはいえ、人口1万8000人の小さな町から羽ばたいた大きなスポーツ。戦後の貧しい時代に子どもたちにお金を掛けないでも楽しめるスポーツを、との願いが込められて作られたそうです。この記事を書く中でゲートボールについて調べ詳しくなったので、今度は誰かにその知識も届けられたらなと思います。

そして私も今から始めれば50年後には大活躍できるほど成長しているはず。将来に向けてチャンスがあれば挑戦してみたいと思います。

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