JICA海外協力隊の世界日記

太陽と海と雨の島

MTECでの発表

 7月23日(火)から25日(木)までMTEC(Micronesia Teachers Education Conference)の分科会が開催されました。分科会ではミクロネシア国内の先生だけでなく、アメリカからきている教育コンサルタントやミクロネシア短大の先生なども発表していました。その中で、私はこれまでミクロネシアに来てから作ってきた様々な教材についての発表をさせていただきました。

 この発表の中で私が意識したことは、単なる教材の紹介で終わるのではなく、「勉強って楽しいな、数学って楽しいな」と思ってもらえることを第二の目的として発表することでした。日本の高校で教員をしていた時は、数学や物理など生徒たちにとって一二を争う不人気科目を、いかに「楽しいこともあるなあ」と思わせるかが腕の見せ所だと思って授業をしてきました。ミクロネシア国内の授業をこれまで見学した中で、残念ながら教師も生徒も楽しく勉強している様子を見ることはあまり多くありませんでした。おそらく「勉強は静かに黙って椅子に座って教師の聞くこと」という、かなり古いスタイルの指導方法しか知らない先生たちが多いからだと思われます。このMTECに参加している人たちの中にもきっといるであろう、校長先生に言われて仕方がなく、強制的にしぶしぶ参加しているような先生たちにも、「楽しいこともあるなあ」、「分科会に参加して良かったなあ」と思ってもらえる発表を目指しました。

 教材紹介の合間に余興として、マスマジシャンでおなじみの数学者、アーサーベンジャミン博士の著書「Secrets of Mental Math」の中から、カレンダーの曜日の計算方法と、どんなに大きな数字でも作れる魔法陣の作り方を紹介しました。この発表の第一の目的は、私の教材の効果的な利用方法の紹介でしたが、残念ながら参加者から頂いた質問のほとんどは余興で見せた数学トリックの計算方法に関することでした。まあ第二の目的ではあるものの多少なりとも達成できたので、良しとしたいと思います。

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