2020/03/02 Mon
数学 活動
高等学校でのワークショップ


ポンペイ州ではアメリカ合衆国からの資金援助でタレントサーチプログラム(TSP)というものが実施されています。土曜日の午前中に、将来のポンペイを担っていくであろうと思われる8年生から11年生の優秀な生徒を選抜して、より高度な内容の学習をするためのプログラムです。2月22日の土曜日に、ここの数学の授業でワークショップをしてほしいとの依頼を受けたので行ってみました。


たった一回きりのワークショップなので、単なる数学の授業ではなく、生徒の記憶に残るインパクトがあり、かつ今後の数学の学習に役立つものにしようと考えました。ワークショップのテーマとしては「The Usefulness of Mathematics」として、単振り子の運動について学習してみました。振り子時計などに用いられている単振り子の運動を数学的にとらえて理解し、正確に1秒を刻むための振り子の条件を計算し、実際に単振り子を製作することを通して、数学が身近な現象の表記と解決に貢献していることを理解することを目的としました。振り子は単純なつくりで、簡単に制作することができますが、その性質はとてもユニークで、日本でも私の物理の授業で大活躍してくれていた教材です。


さすがに参加している生徒の皆さんは優秀で、予備知識として必要な方程式の基礎・基本はしっかり理解できていました。この国の日常生活であまり見かけることのないセンチメートルを長さの単位として利用しましたが、グループ活動の中でみんなで協力して製作することができました。最後にどのグループが最も正確に制作することができたか測定してみましたが、その結果に一喜一憂しながらとても楽しく活動することができました。将来有望な生徒たちとの活動を通して、ポンペイ州の明るい未来が想像できました。
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