2019/04/08 Mon
文化
ソケースマウンテン


4月6日に日本人会の皆さんでソケースマウンテンにハイキングに出かけました。ソケースマウンテンはポンペイ島のシンボルとなっている山で、その形をデザイン化したものがミクロネシアの新聞や玉子のパッケージなどに使われています。半年ほど前に青年海外協力隊員の仲間と一緒に登りましたが、今回は、娘と同世代のお友達も多数参加するということで、再び参加してみました。


第二次世界大戦中、サイパンからキリバスにかけての広大な地域を統治していた日本は、各島々に様々な軍事施設を建設しました。ソケースマウンテンはその見晴らしのよさから高射砲が設置され、その戦跡が今でもいくつか残っています。またジャングルの中を進んでいくとトーチカを見つけることができました。トーチカとは小型の防衛陣地で、大砲から身を守るために数メートルの分厚い壁がある半地下施設です。機関銃等を打つための隙間があり、かつてはここから遠くの標的まで狙えたそうですが、現在はジャングルに覆われていて終戦からの時間の長さを象徴しているようでした。


現在は携帯電話のアンテナが設置されているその山頂の片隅に、無名戦士の碑がありました。自由に情報の収集や発信ができ、我々の生活を豊かなものにするために欠かせないものになっているスマートフォンのアンテナと、亡くなった多くの人々を追悼するために建てられた碑が、この美しい海と島々が一望できるこの場所にありました。平和な時代に生まれたことに感謝しなければいけないと感じました。
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