JICA海外協力隊の世界日記

太陽と海と雨の島

National Minimum Competency Test

 ミクロネシア連邦では4月の上旬に1年間の学習の成果を測定するために「National Minimum Competency Test」というものが実施されていて、通称「NMCT」と呼ばれています。対象学年は小学校4、6、8年生で、数学と英語の学力を測定しています。日本でも一般的に「全国学力テスト」と呼ばれている「全国学力・学習状況調査」が実施されていますが、そのミクロネシア連邦版だと理解していただければと思います。

 日本の学力テストとミクロネシアのNMCTとの違いは、日本ではなかなか工夫を凝らした思考力を問う問題が出題されていますが、ミクロネシア連邦では「Standards」と呼ばれる、日本でいうところの学習指導要領に相当するものに書かれた必要最低限の基本的な知識や思考力を問う問題だけです。例えば、分母が同じ数字同士の分数の足し算や引き算であったり、立方体の面や辺の数を問う問題など、おそらく日本の小学生であれば、多くの子供たちが満点を取るであろうと思われる問題ばかりです。

 調査結果が出るのはかなり先のことになりますが、例年の結果を見ると残念ながらその正解率は30パーセントほどで、しかも、州や学校間における格差が非常に大きいことがわかります。ミクロネシアの数学教育に関わる者として、改めてさらに努力しなければならないことを再確認できました。過去の調査結果は下記の連邦政府のウェブサイトで確認できるので、興味ある方はご覧ください。
http://national.doe.fm/index.php/public-info/education-statistics/440-nmct

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ