JICA海外協力隊の世界日記

わたる が かたる、東ティモール っぽい 話

最近作ったパンフレットやポスターの話

こんにちわ、最近は何かと忙しく過ごしています。

私が所属しているのは、保健省プロモーション課というところで、PRの仕事をしたりします。

どこからかパソコンを使う外国人がいるということで、他の課の人が訪ねてきて、仕事を頼まれることも最近は増えてきました。

上の写真のものは、母子保健課と一緒に活動しているNGOからの依頼がきたものです。

これは生理周期を理解してもらうことで、避妊したい人、逆に妊娠したい人に役立ててもらおうというやつです。日本のオギノ式のようなものですね。


これも、Bilingsという人が、豪州を中心に広めている方法らしく、もともとは英語の資料があったものをテトゥン語化していったものです。

オギノ式を開発したオギノ博士をモデルにした戯曲で「法王庁の避妊法」というのがありました。生理周期を使った避妊は、かつてはローマカソリックが認めた避妊法だったそうです(もちろん最近はコンドームやピルにも寛容になりましたが)。やはりカソリックが強い東ティモール(99%がカソリック教徒)では、生理周期を用いた「自然な」避妊法への要請が強いのかもしれません。

これらはまだ印刷されていませんが、印刷されて配布される予定だそうです(といって、全然印刷されなかったり。忘れたころに本当に印刷されていて、びっくりすることもよくあります)。

また別のある日には、感染症課の人がふらっとプロモーション課にやってきました。


フィラリア症(象皮症)の啓発パンフレットを作りたいということで訪ねてきたそうです。

そして作ったのが上の写真のものです。

とはいえ、このような絵を自分で書いたわけではなく、すでにインドネシア語である資料をもとにテトゥン語バージョンを作りました。

フィラリア症はティモールではまだまだメジャーな病気です。今年も全国的に薬の経口投与が行われました。首都のディリでは、写真のように足が象のようになった人はなかなか見かけることはありませんが、地方へ行くと、見かけることがあるそうです。

またまた、ある日は非感染症課の人がやって来ました。


高血圧の啓蒙ポスターを作りたい、ということで、担当者と各国の高血圧関連のポスターを眺めながら、どんなイメ―ジでやりたいのかを聞き出します。

最近ではティモールでも高血圧や肥満といった生活習慣に起因する病気が増えてきています。

ティモールの人々が豊かになった証拠なのか。ファストフードや炭酸飲料をたくさん摂るようになったからなのか。

もともとはマラリアやデングといった感染症を担当する部署が忙しそうでしたが、最近では高血圧、肥満、精神疾患、禁煙などを扱う非感染症課も忙しそうになっています。

前述のフィラリア症の場合は、他国で使っていた資料をもとに、現地語への翻訳や表現の変更をしたのですが、今回はゼロからとうことで、担当者と話合いながら作っていきました。


一緒にパソコンの画面を覗きながら、「心電図と心臓があるような感じで」「こんな感じ?」「もっと心臓は真ん中で大きくして」「はい、こんな感じですか」「いいね、イメージ通り」。みたいに議論をしながら作っていきます。

イメージや見た目優先で、このデザインになったわけですが、ティモールにしては、シンプルでスタイリッシュなデザインを選んだなあ。という感じです。

これもまだ印刷されていませんが、いつか印刷されて病院などに貼られるかもしれません(予算は降りたようなので、印刷はされるようです)。

「毎月毎月、定期的にあなたの血圧をチェックしましょう!」

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