2024/04/10 Wed
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【庭の守り人】大好きな癒しの場所を育む
今回は私が大好きな場所と、それを一日も欠かさず、守り、育んでいる人のお話しをしたいと思います。
先ず、この色とりどりの可憐な草花たちをご覧ください。
どれも個性的で美しいですよね。
私の大好きなこの場所、それは、これまで何度か登場している私の職場、パラグアイ日系・日本人会連合会をぐるっと囲んでいる「庭」です。
朝出勤してから、仕事が終わるまで、何度眺めることでしょう。そのたびに新しい発見があります。もちろん時間の余裕がある時は散歩もします。これまでどれだけこの庭や、ここから見上げる空に、元気をもらったことでしょうか。
⇩⇩時々こんな可愛いお客様も来てくれます。
私が毎日笑顔なのは、もしかしたらこの庭のおかげかもしれません。
日々この癒しと憩いの庭を育んでくださっているのがこちらの管理人さんです⇩⇩⇩⇩⇩⇩ 着任してから1年以上、失敗を繰り返しながら、鉢植えの観葉植物栽培にチャレンジしている、私の心強い師匠でもあります。
そしてもうひとり、白い帽子は、管理人さんのご長男さんです。父親の背中を見て育った彼は、既に管理人さんの頼もしい右腕です。
ふたりとも顔を合わせると、『オラ』とか『バエシャパ』(スペイン語とグアラニー語でどちらも、「やあ」とか「こんにちは」の意味)と笑顔で挨拶をしてくださいます。
職場をぐる~っと取り巻く、広ーい敷地の隅々まで、それはそれは丁寧に手入れをされています。
そんな管理人さんたちを見つけるのはなかなかたいへん!
今日はどこにいらっしゃるかなー?
あっ、みーつけた!!!!!
⇩⇩⇩⇩⇩膝をつく作業をする時に欠かせないのが、これです。
膝枕⁈⇑⇑⇑⇑です。もう10年以上使っていらっしゃるんですって!
綺麗に掃除されたゲートボール場に集まってきた人たちと楽しそうにお話しされているときも、せっせと仕事の手が動いています。さすが、師匠!
転んで膝を擦りむいた時、アロエの葉を切ってくださったり、懸命にマンゴーキャッチャーを持つ手を伸ばしても果実に届かなかった時は、長~い木の棒を針金でマンゴーキャッチャーに縛り付けてくださったり、たくさんの植物について教えてくださったり、、、なにより、この庭から毎日元気と癒しをいただいている感謝の思いを込めて、裏庭の掃除を手伝わせていただくことがあります。
私にとって毎日が猛暑のパラグアイです。作業を始めたばかりなのに、滝のように汗が噴き出してきます。
そしてすぐに、「草ってどうしてこんなに早く伸びるの?」「マンゴーの葉って毎日こんなにたくさん落ちてくるものだったの?」「この庭、広すぎるんですけど!」と、良からぬことばかり頭をよぎります。
でも、師匠と息子さんは、そんな私とは大違い。
真っ直ぐな目で、ひとつひとつの木や草花の命と向き合い、大切に育み、最大限に輝かせること、そして、この大切な庭を守り抜くことに毎日、真摯に取り組んでいらっしゃいます。
黙々と作業を続けていらっしゃるおふたりの誠実な後ろ姿からは、仕事への大きな自信と誇りを感じます。
離れたところからお互いを確認し合ったり、近づいて打ち合わせをする様子からは、「父親にとって自慢の息子」、「息子にとって尊敬する偉大な父親」という、お互いをかけがえのない大切な存在と思っていることがしっかり伝わってきます。
強い親子の絆を感じるのです!
改めて庭園を維持・管理する仕事の大変さを(ほんの少しですが)知ることができ、尊敬の気持ちが高まります。
屋外での仕事が不慣れな私にとって、炎天下の作業は想像を遥かに超える大変さです。ですから、短い時間しかできません。
でも、作業中には様々な植物の知識や、「アマ→雨」「ニャクラ→蝉」「ボイ→蛇」など、庭で遭遇するグアラニー語の単語を教えてもらったり、日本では食べたことのない酸っぱさマックスの柑橘類を実食させてもらったり、木陰や微かに吹く風のありがたさをつくづく感じたり、、etc.
パラグアイならではの様々な生きた体験ができる、夢と冒険に溢れたワクワクする時間です。
管理人さん、ご長男さん、大好きな庭で、たくさんのことを教えてくださって、ありがとうございます。
これからもどうかお元気で、私の大好きな場所、憩いと癒しの庭を大切に守り続けていってください。
そして、時々弟子入り体験(という名の仕事のお邪魔^^;)をさせてくださいね。
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