JICA海外協力隊の世界日記

届け!ベナンだより☆

1/10 ブードゥー教の祝日

少し前になってしまいますが、1月10日はここベナンの国教であるブードゥー教の日で祝日でした。ベナンで発祥したブードゥー教は、奴隷として海を渡った先の南米諸国にも広がり信仰されています。

どんな宗教かネットで調べてみたところ、検索ワードに「ブードゥー教 怖い」と出てきました(笑)。写真の数々を見て納得、なかなか気持ち悪い写真が多数出てきます(大丈夫な方は検索して見てください)。

決まった教義や教典はありません。ダンスや歌、動物の生贄、神が乗り移る神懸かり、祈りや呪いの呪術(黒魔術)もいまだに信じられており、市場では動物の骨や薬草、人形なども売られています。

また森の精や海や火、農業の支配者(神様)など多くの神様を信仰しています。感覚的には日本の神道のように八百万の神を見いだす多神教に似ている気がします。

せっかくの機会にブードゥー教が盛んな地域で祭りの様子を見たい!ということで、今回は隣国トーゴとの境にあるアプラフエという同期隊員の任地に行ってきました。

会場の広場では大勢の人が集まっていて、いつもよりみんなおしゃれでした。たくさんのネックレスを首から下げたり、肌にペイントしたり、きっとブードゥー教の正装なんだと思います。

 別会場では牛の生贄にする様子を見ました。今までの人生で直接自分の目で、目の前で牛が解体される姿を見るのは初めての貴重な経験でした。牛はおとなしく、まるで自分が生贄になって捧げられることを理解しているようで、神聖な雰囲気でした。刃を入れる前に牛の耳元でなにかをささやき、その後ゆっくりと首に刃が入れられました。

一番印象的で心に残ったのが、牛の顔と胴体が切り離された瞬間です。生き物が生き物じゃなくなった瞬間、命が絶たれた瞬間、うまく言葉で表現できませんが、心が動かされました。真っ赤な血が静かに流れ、その血を祭壇のお供え物や代表者の体に塗りたくったり…。なかなか衝撃的な光景でした。

 ベナンでしか見ることのできないものをたくさん見た心に残る1日でした。

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