JICA海外協力隊の世界日記

南の国で燃え尽きることができるかも

新学期が始まった

 2020年の授業が始まりました。教室のエアコン修理が長引き授業開始が1週間遅れたため、今の時点の登録学生数は去年より少ないです。

 J1(初心者クラス)は約20人です。この日は全員が出席できる時間帯がなくて、2回に分けて授業をしました。大学の学年に関係なく、学習何年目かでJ1J44つのクラスに分かれます。これから、1ヶ月以上先まで徐々に増えていくでしょう。去年のベスト学生は1ヶ月遅れでやってきたので、今年もまだまだ楽しみです。逆に、出席しなくなる学生も出てきます。単位を取得できるのは半分くらいになってしまうかもしれません。補講をしたり漢字の導入を遅くしたりして、脱落者を減らしたいと思っています。学習の目的は、「日本について知りたい、日本語を使って就職したい、日本の大学院に行きたい」、等です。

 J2は、日本語学習2年目の7人のクラスです。去年、13人がJ1で単位取得し、内3人は卒業しました。ですから、残り10人中70%が学習を継続してくれたことになります。

 J3クラスはありません。私が赴任するまで日本語講座は中断していたので、学習3年目の学生がいないからです。

 J4は、琉球大学で1年留学を経験した3人のクラスです。彼らの実力から判断して、J4に位置づけました。中級への導入教材を使用します。2人は、日本の大学院を目指しています。

 2020年も、3人の学生が琉球大学に1年留学できる予定です。日本の天然ガス関係の企業が奨学金を出してくれます。過去の留学生は、ゴーヤ、沖縄そばが美味しい、アニメ関係の店が多い「おもろまち」によく行った、美ら海水族館は楽しめた、と言っていました。私の任期は来年1月上旬までなので、帰国後に留学中の彼らに会いに行くのが楽しみです。

 現地人日本語教師の育成が大きな課題です。大学は修士の資格を求めています。日本語教育専攻の日本の修士課程に入学するには、日本語能力試験最高のN1レベルが必要です。N2レベルで来日して実力をつけてから受験するのが一般的ですが、J4の学生達はN4レベルなので、見通しは厳しいです。学生達は他の科目の勉強が忙しく、日本語に多くの時間を割けません。卒業生にも教員候補者はいるのですが、生活のために日本語学習を続けられません。国際交流基金の海外日本語教師研修に行けば、修士学位がなくても大学に雇用される可能性があるのですが、条件となる日本語教員経験半年を無給で続けるのは厳しいようです。JICA海外協力隊が永久に派遣されるわけではないので、任期中に現地人教師実現の糸口だけでも作りたいです。

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