2024/11/21 Thu
活動 生活
ビチレブ島奥地の村にて
先日の、農山漁村女性のための国際デー(International Day of Rural Women)のイベントで知り合った女性からリクエストがあり、彼女が住んでいる村に出張してビジネスに関するトレーニングを行いました。
リクエストをくれた女性はこの村に駐在している保健省の職員。イベントの時に行なった貯蓄の話を含め、村の女性たちの今後のためにトレーニングをしにきて欲しいと言ってくれました。
訪れたのは山奥の農村地帯。多くの住民が農業を営み、首都スバにキャッサバやダロ(タロ芋)などを売りに行って収入を得ています。しかし首都に行くのもキャリア(荷台に座席があるトラック)に嵩張って重たい農作物と一緒に乗って夜中に出発しなければならず大変です。
この日は30代前半から70代前半の女性35名が参加してくれました。
そのうち2名はマーケット(公設市場)に作物を売りに行く以外の収入源(小売店経営)を持っています。
参加した女性たちに、何かビジネスを始めたいと考えているか質問をしたところ、ほとんどの女性が手を挙げました。ただ、なぜビジネスをしたいのかを尋ねると子どもや孫の将来のためと答える女性が数名、ほとんどの女性がよくわからないけれどお金がもらえるなら、何となく働いたほうがいいみたいだから、という感じでした。
次に、帳簿について質問をすると、誰もよく分からず、小売店を経営している2人の女性も帳簿もつけていなければ在庫管理も知らない、という状況。帳簿、在庫管理はビジネスの基本ですよと伝える一方、彼女たちにはビジネス以前に家計のやりくりと貯蓄の重要性を知ってもらうことが大切と思い、後半は家計の話をしました。でもこういう話ばかりでは退屈してしまうので、途中でワークを挟み、自分たちで考え、話し合う時間をつくります。
長い時間座っていることに慣れない皆さんのリフレッシュに軽い体操の時間を何回か挟みます。この村に限らず毎度のことですが、この5分にも満たない体操の時間が、最も彼女たちの目が輝き、笑い声が絶えない楽しい時間になっています。
私のカウンターパート曰く、奥地の農村地帯は地理的な問題から、女性局からもなかなか足を運ぶ機会がなく、様々な情報が行き届いていないそうです。
この村の皆さんには興味を持ってもらえたようで、第二弾のトレーニングに来てほしいとのリクエストをいただきました。舗装されておらず、アップダウンが激しいオフロードの凸凹道を往復4時間、車で移動するのにはだいぶ腹筋が鍛えられますが、彼女たちの将来のために役に立てると思うと、次の訪問が楽しみになります。
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