JICA海外協力隊の世界日記

南太平洋の陽気な島フィジーよりBULA!

災害大国フィジー

先週末のビチレブ島(首都スバがあるフィジーで一番大きな島)南部の写真です。

11月中旬にサイクロンがこの島を通過した後はすっかり良い天気に恵まれて、南の島らしい青い海を眺めることができています。

先週1週間、西部のナンディという町で女性省の職員の皆さんと一緒にワークショップに参加していました。テーマは災害と女性。

参加する前はフィジーで災害というのはあまり聞いたことがありませんでした。数年前の洪水ぐらいで。カウンターパートや同僚と話していた時も、フィジーは日本のように災害は起きないと言っていたので、あまり気にしていませんでした。

ところが、ワークショップで話を聞いてみると結構深刻な災害大国であることが判明。特に11月から4月にかけての雨季のサイクロンと大雨による被害が深刻です。高原地方を中心に地滑りが起きたり、沿岸部、河川地域の洪水、浸水もよく起きるようです。

そんな話を聞いている矢先、首都スバから車で約1時間ほどの沿岸部が洪水に見舞われているとの情報が入ってきました。

写真はその時の地元メディアFiji One NewsのFacebookの記事です。ほんの1日前にこの場所を車で通ったばかりでした。

イメージ 6.jpeg

確かに、沿岸部は海抜が低く、多くの場所が遠浅ではあるものの、海岸すぐそばにも集落があります。地滑りや洪水によって集落そのものが別の場所への引っ越しを余儀なくされるケースも実際に起きていました。しかし、フィジーの人々は先祖代々受け継いできている土地を愛し、コミュニティを大切にしているため、その土地から離れることを拒む人も多いそうです。

そんな中、災害時の活躍が期待されているのが村の女性グループです。11月中旬のサイクロンでも女性グループの活躍によって被害を軽減できたケースもあります。彼女たちが普段のグループ活動で培ったチームワークを活かしてSNSグループや連絡網で連絡を取り合って災害に備えていたそうです。

災害が頻発する原因となっている気候変動の問題。約330の島からなるフィジーは世界でもサンゴ礁で有名な国です。気温が1.5℃上昇した場合、サンゴ礁は50%以上失われるそうです。でも気温が2℃上昇した場合は99%失われてしまうという衝撃的な推測がなされています。

ところで、この陽気な島フィジーの皆さん。ワークショップの疲れが見えてきたと思うと即YouTubeをプロジェクターに映して踊り始めます。

ワークショップが始まって1時間と経たないうちにもう次のリフレッシュダンス。

「何か楽しいこと」が皆さんの燃料になっているようです。

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