JICA海外協力隊の世界日記

南太平洋の陽気な島フィジーよりBULA!

日本人ゆかりの村

活動である村を訪れました。

どの村を訪れても女性たちの朗らかな笑顔と笑い声はフィジーの定番です。

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いつものように、まず自己紹介。その時の反応が少し、普段と違いました。いつもなら日本人だと言ってもそれほど反応がなかったり、中国や韓国と思い込まれたりするのですが、フィジー語での皆さん同士の会話の中に何回も「チャパニ(Japani:フィジー語で日本人の意味)」が出てきてザワザワ。さらに、自己紹介直後からこの村に泊まりに来なさい、住みなさい、私の甥っ子と結婚しなさい、などと言われてビックリ(笑)

皆さんとお茶を飲みながら話しているときにその謎が解けました。

実は、第二次世界大戦中にある一人の日本人の兵士がフィジーにいたそうです。この話は昨年もフィジーの人から聞いたことがありましたが、詳細は知り得ませんでした。そして今回訪れた村が、その日本人兵士が住んでいたという村だったのです。

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彼がなぜ、どのようにしてこの村に辿り着いたのかは分かりませんが、村の女性たちの話によると、彼はこの村の女性と結婚し、8人の子どもがいたそうです。しかし戦後、彼は日本に強制送還され、この男性と結婚したフィジーの女性と子どもたちだけが村に残され、彼が戻ってくることはなかったそうです。女性たちの話では、戦後間もない時代に女性が一人で8人の子どもを抱えて生活するのはとても大変で、村の人たちがみんなで面倒を見、その子孫は今でもこの村に住んでいるのだそうです。今でもその日本人の苗字が残っています。

この話とはまた別に、現在フィジーに住んでいる日本人の男性にこの村の女性が嫁いだそうで、その日本人の男性も村にいる親戚のお葬式に訪れたことがあるそうです。

フィジーには昔から中国系の人たちが移住して農業を営んでいたりしますが、日本人は本当に少数で日本という国自体、あまり知られていません。私の配属先の職員ですら、中国大陸の一部に日本があるものと思っていたりします。そしてフィジー全土で4桁の数はあるという、たくさんの村の中でこんなに日本人と縁がある村に出逢うとは!改めてご縁を感じ、村の女性たちも私もお互いに親近感が湧きました。

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