JICA海外協力隊の世界日記

こちらモロッコですけどなにか?٩( ᐛ )و

モロッコに祈りを...

サラム・アレイコム(こんにちは)

モロッコ から 助産師のまーみん です。
尚早かと迷いましたが、たくさんの方々からご心配と励ましのメッセージを頂戴し、知る限りの現状をご報告させていただきたいと思い執筆することをお許しください。

現地時刻2023年9月8日(金) 23時過ぎ、大きな揺れを感じました。 ※日本時間9日(土) 7時頃

はじめに、各地でこのニュースを知り、お気遣いのご連絡をくださった皆々様、混乱を避けるために敢えて私たちの発信を待ってくださった皆様、本当にありがとうございます。
週末の出来事でしたが、JICA関係者および邦人の方々の安否は確認された と聞いております。
被害が大きく伝えられている山岳農村部に現在は隊員が派遣されていなかったことを併せてご報告いたします。

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任地の週末

アフターコロナで第一号としてモロッコに着任し、まもなく一年を迎えようとしており、まさに任地での中間報告会をした日の深夜帯でした。
モロッコで地震が起こるというイメージがなかったため、大通りを大きなトラックなどが通っているのかと思わず外を眺めようとしてしまいましたが、揺れが大きくなり地震なのだと気が付きました。
咄嗟に貴重品を手に取り、数分続く揺れの中で震源地を検索していました。
私の任地は震源地にとても近いというわけではありませんが、体感でも震度3-4度以上であったと思います。
現地の方々にとっては非常に稀な経験で、建物から飛び出して行った方が多かった印象でしたが、私は揺れが落ち着くと共にJICA事務所の調整員さんと日本の家族に無事であるとメッセージを入れました。
配属先が保健省ということもあり、同僚からの現地情報は深夜3時頃まで続きました。

しばらくして町の様子は落ち着いたようだったので、そのまま眠りにつくことにしました。
翌朝5時頃いつものように最初のお祈りの時刻を知らせるモスクのアザーンが鳴り響き、平穏な一日のように感じましたが、携帯電話を見ると普段にない数のメッセージ通知が目に入り、慌ててニュースを確認しました。
ご心配いただき本当にありがとうございます。
明るくなるにつれて次第に被害の大きさが見えてきて、ただただ報道を見届けることと、家族や友人に改めて安否連絡をして週末を過ごしました。

思い合い、助け合い…

モロッコ国立地球物理学研究所はM7と推定していると発表。
国王様は半旗を掲げ3日間喪に服すことを宣言され、各国の代表からの哀悼と支援表明もいただいています。
国内では献血が呼びかけられモロッコのサッカーチームの選手団の皆さんがご協力くださったり、建物倒壊により屋外で夜間を過ごされる方々のために毛布などの物資を求める動きがあったりします。
日本のように耐震免震の建物はなく多くが石造りである他、災害時の行動の知識や情報が少なく避難所開設といった初動対応が難しかった実情もあります。

震源地に近いモロッコ第4の都市と呼ばれるマラケシュは、美しい旧市街がユネスコの世界遺産に登録されており、来月には世界銀行と国際通貨基金(IMF)の年次総会が開催される予定で、観光地としても有名な町です。(写真は夏前に訪れた際に撮影した町並みです)
そして、発表された震源地であるアルハウズ県周辺は、アトラス山脈という穏やかな山岳地帯で小さな村や集落が多くあります。
捜索・救助活動が続いているものの、道中が途絶えてしまっているところがあるなどロケーション的に難航が危惧されています。
どのエリアも以前はボランティア隊員の活動任地で、現地の方々の安全と安寧を本当に心から願うばかりです。

私自身、東日本大震災を東北で経験していたり、実家のある神戸は阪神淡路大震災に見舞われました。
これまで、地震大国と呼ばれる日本を心配するばかりでしたが、離れていても多くの方々から温かい言葉をいただいて、改めて 人とのつながり思いやり の大切さを強く感じています。
現地の方々も普段より多く神にお祈りを捧げておられますが、任地でそれぞれができることを自分たちの身の安全をしっかりと守りながら考えたいと思っています。

どうか被害が大きくならないことと、
被災地に平穏な日々が戻ること、
モロッコ国内外の皆々様の心と身体の健康を祈って。

アルハムドゥリッラー(皆様のおかげさまで、すべてに感謝を込めて)

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