JICA海外協力隊の世界日記

みんなあのねのセネガル便り

みんなあのね、「くるくる」

サンルイの朝は早い。

日の出前からニワトリや羊が鳴き始め、

バスが町を走り始め、

人々が学校や職場へ向かう。

私は幼稚園へは朝7時過ぎ、

空が明るくなり始めた頃に家をでる。

8時前に幼稚園へ着くようにしているのだが、

子どものほうが早く着くこともしばしばある。

今朝、幼稚園に着くと、

ひとりの子どもがペットボトルを持ってきたと

嬉しそうに私のもとへ持ってきた。

その子は「これを使ってみんなでなにかを作ろう」と言う。

「困ったなぁ」というのが私の正直な気持ちで、

先生方とある程度その日にやることは決まっていて、

(申し訳ないくらいにある程度なのだが…)

今日の図工の時間の内容も決まっていたのだ。

それに、「みんなで」と言う。

「ペットボトルを使ってみんなで工作」と頭を悩ませながら、

「ちょっと考えてみる」とセネガル人っぽく返事をした。

ふと、同じセネガルの同期隊員が

針金に布を巻いて楽器を作っていたのを思い出し、

ペットボトルを輪切りにして、

そこに布を巻いて飾りを作ろうと考えた。

ほかの子どもたちが持ってきていたペットボトルや、

以前の工作で使い、余っていたペットボトルも使い、

みんなで布をくるくる巻いていく。

思いのほか、子どもたちは、器用に布を巻いていく。

くるくる、くるくる。

くるくる。

子どもたちがペットボトルを輪切りにしたものに

一生懸命布をまきつけたものを、

ひとつの飾りにした。

赤と緑で作ったらクリスマスツリーみたいだなと思った。

お決まりの写真撮影もして、

教室に飾る。

写真の真ん中、子どもの膝の上にあるのが、

完成した作品だ。

あしたも、少し背伸びして、

子どもたちのためにできること。

先生方とともに。

子どもがワクワクすることを。

おとなもワクワクすることを。

そして、私もワクワクすることを。

好奇心を大切に。

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