JICA海外協力隊の世界日記

みんなあのねのセネガル便り

みんなあのね、「サンルイ浪漫」

私の住むサンルイは、セネガル北部に位置し、

モーリタニアとの国境近くにある町だ。

大西洋に面したセネガル川の河口に位置し、

大陸側(本土)、サンルイ島(中州)、大西洋側(砂州)と、

大きく3つのエリアに分けることができる。

かつてのフランス植民地支配の中心地がここにあり、

西アフリカ統治領時代の首都だった歴史がある。

当時、サハラ砂漠を越えてきた飛行機の中継地点ともなり、

星の王子さまで有名なサン=テグジュペリも滞在していた。

現在、サンルイ島の都市構造や歴史的建造群、植民地建築が、

ユネスコの世界文化遺産に登録されている。


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世紀にフランスの植民地として建設されたサンルイ島は、

19世紀中頃には都市化され、西アフリカのなかで、

経済的にも文化的にも重要な役割を果たした。

そして今、

西アフリカにおける植民地支配の歴史を静かに伝えている。

植民地建築は、コロニアル様式建築とも呼ばれている。

特にサンルイ島内は、コロニアル様式の建物ばかりだ。

当時の建物が、今でも残る。

人が住んでいたり、学校として使われていたり、

人々の生活が営まれている。

コーランを読む声がどこかから聞こえ、

子どもたちの笑い声が響き渡り、

食卓のにおいがどこからか漂ってくる。

心が躍るような鮮やかな建物の色彩と人々の活気、

時間が止まったような古い町並。

島内を歩いていて気が付くことだが、

サンルイ島内の建物の壁は、黄色が多い。

黄色は、フランス人にとって南を表現する色だ。

実際、フランス南部には、黄色い壁の建築が多いそうだ。

壁を黄色く塗ることで、南の地に立つ建築であることを

建築家たちが表現したという。

都会の喧騒が似合わない町である。

静かに時が流れていく。

夕暮れ時になると、ノスタルジックな雰囲気だ。

ここが、旧都サンルイ、私の住む町である。

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