2016/07/22 Fri
その他
みんなあのね、「大地へ」
サカルの村を出て向かったのは、
ケベメールという町だ。
ケベメールは、以前こちらでも
馬が迎えてくれる町として紹介した。
今回は、ケベメールで1泊し、
セネガル第二の都市であるティエスを経由して、
首都ダカールへと向かった。
都市間を移動するときは、
セットプラスという長距離乗り合いタクシーが便利であるが、
町や村を移動するときは、バスやヒッチハイクなどが主流で、
ケベメールからはバスに乗った。
バスは混雑していることがほとんどで、
バスの屋根に荷物とともに人が乗ることがある。
そもそもセネガルのバスには、時刻表はなく、
乗客が集まらないと出発しない。
そのため、バスを何時間も待つということも珍しくない。
バスには荷物と一緒に羊などの家畜が載せられることもあり、
バスが揺れるたびに、文字通り「メェ~」という声が響くことも。
長時間の移動となると、
道の途中で小休憩を挟みながら目的地へと向かうこととなる。
道端では、落花生や果物、焼き菓子、水などが販売されていて、
それらを購入してバスの車内で食べる乗客も少なくない。
首都ダカールは半島になっていて、
アルマジ岬は、アフリカ大陸最西端として有名だ。
西アフリカの政治や経済の中心的存在であり、ビルが立ち並ぶ。
ティエスからダカールまでは、高速道路が走っている。
近年は、ダカールへの人口流入が著しく、
主要道路の交通渋滞も激しくなっていて、
クラクションが響き渡る。
しかし、首都ダカールにおいても、
馬車はまだまだ重要な移動手段で、幹線道路であっても、
人や荷物をのせゆっくりと走っている。
幹線道路を離れ海岸へ出れば、雄大な大西洋を望むことができる。
大体どこでもピローグと呼ばれるカラフルな小さな舟が浮かんでいる。
ピローグは、沿岸漁業の舟で、早朝や夕方に漁港へ行けば、
ピローグの上から取った魚を市場に運ぶ姿を見学できる。
私は、首都ダカールで1泊してからンブール方面へ。
ンブールは、ダカールから南東方向へ60kmほどに位置する町である。
バオバブの木をご存じだろうか。
サンテグジュペリの星の王子さまにも出てくるバオバブの木。
このバオバブの木がセネガルの大地に根を張っている。
大地から木を引き抜いて、上下逆さに植えられたようにも見える姿は、
自然の奥深さを感じ、畏敬の念を抱く。
バオバブは、樹齢1000年以上、
幹の外周は数十メートル以上になるものもある。
バオバブは、セネガルをはじめ、アフリカ内陸部とマダガスカル島、
そして、オーストラリアのサバナに生ずる。
バオバブが根を張る大地の各地に伝説が存在すると聞く。
人々は、幹に穴をあけて住んだり、死者を葬ることもあるという。
バオバブの木になる実でつくるジュースは、
セネガルの子どもたちにも人気である。
さて、私はバオバブの生える大地を通り抜け、
ンブールへと向かった。3度目の訪問である。
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