JICA海外協力隊の世界日記

みんなあのねのセネガル便り

みんなあのね、「大地へ」

サカルの村を出て向かったのは、

ケベメールという町だ。

ケベメールは、以前こちらでも

馬が迎えてくれる町として紹介した。

今回は、ケベメールで1泊し、

セネガル第二の都市であるティエスを経由して、

首都ダカールへと向かった。

都市間を移動するときは、

セットプラスという長距離乗り合いタクシーが便利であるが、

町や村を移動するときは、バスやヒッチハイクなどが主流で、

ケベメールからはバスに乗った。

バスは混雑していることがほとんどで、

バスの屋根に荷物とともに人が乗ることがある。

そもそもセネガルのバスには、時刻表はなく、

乗客が集まらないと出発しない。

そのため、バスを何時間も待つということも珍しくない。

バスには荷物と一緒に羊などの家畜が載せられることもあり、

バスが揺れるたびに、文字通り「メェ~」という声が響くことも。

長時間の移動となると、

道の途中で小休憩を挟みながら目的地へと向かうこととなる。

道端では、落花生や果物、焼き菓子、水などが販売されていて、

それらを購入してバスの車内で食べる乗客も少なくない。

首都ダカールは半島になっていて、

アルマジ岬は、アフリカ大陸最西端として有名だ。

西アフリカの政治や経済の中心的存在であり、ビルが立ち並ぶ。

ティエスからダカールまでは、高速道路が走っている。

近年は、ダカールへの人口流入が著しく、

主要道路の交通渋滞も激しくなっていて、

クラクションが響き渡る。

しかし、首都ダカールにおいても、

馬車はまだまだ重要な移動手段で、幹線道路であっても、

人や荷物をのせゆっくりと走っている。

幹線道路を離れ海岸へ出れば、雄大な大西洋を望むことができる。

大体どこでもピローグと呼ばれるカラフルな小さな舟が浮かんでいる。

ピローグは、沿岸漁業の舟で、早朝や夕方に漁港へ行けば、

ピローグの上から取った魚を市場に運ぶ姿を見学できる。

私は、首都ダカールで1泊してからンブール方面へ。

ンブールは、ダカールから南東方向へ60kmほどに位置する町である。

バオバブの木をご存じだろうか。

サンテグジュペリの星の王子さまにも出てくるバオバブの木。

このバオバブの木がセネガルの大地に根を張っている。

大地から木を引き抜いて、上下逆さに植えられたようにも見える姿は、

自然の奥深さを感じ、畏敬の念を抱く。

バオバブは、樹齢1000年以上、

幹の外周は数十メートル以上になるものもある。

バオバブは、セネガルをはじめ、アフリカ内陸部とマダガスカル島、

そして、オーストラリアのサバナに生ずる。

バオバブが根を張る大地の各地に伝説が存在すると聞く。

人々は、幹に穴をあけて住んだり、死者を葬ることもあるという。

バオバブの木になる実でつくるジュースは、

セネガルの子どもたちにも人気である。

さて、私はバオバブの生える大地を通り抜け、

ンブールへと向かった。3度目の訪問である。

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