JICA海外協力隊の世界日記

みんなあのねのセネガル便り

みんなあのね、「おいでよ!」

12月になった。

クリスマスが今年もやってくる。

フランス植民地時代の街並みの残るサンルイ島、

冬にヨーロッパからの渡り鳥が飛来するジュッジ国立鳥類保護区は、

どちらもユネスコ世界遺産に登録されている。

12月から年末年始にかけてサンルイを訪れる観光客も増える。

 みんなあのね、サンルイ浪漫→

 http://world-diary.jica.go.jp/nishimura/culture/post_10.php 

 みんなあのね、鳥王国→

 http://world-diary.jica.go.jp/nishimura/culture/post_6.php 

地域特性をいかした活動のひとつとして、

タリベたちと「ようこそサンルイへ」というポスターを作った。

カッターで切り抜きをしたところに

セネガルの切れ布を合わせ、

絵の具やクレヨンで文字を書いたり絵を描いたり

色をつけてポスターを作っていく。

完成した作品はサンルイ島内の商店や食堂、レストラン、

コミュニティ開発隊員が活動している職人村や

町を走る馬車などに掲示され、

観光客をはじめ町の人も含めて道行く人の目を楽しませてくれる。

セネガルの色鮮やかな布と、

子どもがクレヨンで書く文字のバランスが可愛らしく、

とても素敵な作品に仕上がっている。

「私のところにも貼りたい」と声をかけてくれる町の人もいて、

なかなか評判が良い。

馬車といえば、同任地のコミュニティ開発隊員が活動する

職人村の宣伝の塗装がされている馬車がある。

同隊員とわたし、そして職人村の職人の手によって、

手作業で塗装された馬車である。

現在その馬車には、今回制作したポスターだけではなく、

タリベたちの絵画作品も飾られている。

可愛らしい黄色の馬車だけれど、

車体の側面に飾られたサンルイ島の風景を描いたタリベの作品が

可愛らしさをさらに際立てている。

走る美術館というと大げさだけれど、

子どもたちの作品が飾られた黄色の馬車に、

町の人や観光客が笑顔で乗っている姿を見ていると、

ただの馬車とは一味も二味も違うように感じる。

サンルイには廃品を利用したアート作品を

路上にて展示販売するアーティストも多く、

黄色い馬車は世界遺産、サンルイの町にすっかり溶け込んでいるようだ。

今日(122日)は、奴隷制度廃止国際デー。

奴隷というと

世界史で習うような過去のことのように感じてしまうけれど、

現代の奴隷ともいうべき強制労働が今なお存在している。

現在、2,100万の人々が強制労働に縛りつけられているという。

そして、明日(123日)は、国際障害者デー。

1982123日の国連総会において

「障害者に関する世界行動計画」が採択された日で、

1992年にこの日が「国際障害者デー」と定められた。

現在、世界人口の7人に1人にあたる約10億人が

何らかの障害を持っていると言われているのだそう。

<参考HP

・国際労働機関( International Labour Organization: ILO

ILO駐日事務所:http://bit.ly/2gAVCoy

・国際障害者デー:http://www.un.org/en/events/disabilitiesday/

アフリカ大陸最西端の国、セネガルに住んで

初めて知ることがたくさんある。

知らないところで、たくさんの人が

手を取り合っているのだと感じる今日この頃だ。

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