JICA海外協力隊の世界日記

牛vaca日誌 in PARAGUAY

職場紹介~コロネルボガード編~(担当:小林)

寒さがやわらぎ夏と勘違いするほど暑くなる日も増えてきました。
今回は私が働いているコロネルボガード市の市役所農業部をご紹介します。
現在は私の他に3人の農業技師と数人のトラクター、トラックの運転手が働いています。陽気な人だらけでいつも助けられています。
主な仕事は市内の農家さんの取りまとめ、会議の企画、農家さんへのトラクターの貸し出しや温室での野菜の種や苗の準備、農業技術の講習会の企画などです。

(市役所の温室)

その中で農家さんに人気のサービスが「孵卵器」です。
農業部は2階建ての建物で、2階がオフィス、1階には車庫・物置そして孵卵器が置かれている研究室があります。
孵卵器とはニワトリやアヒルなどの有精卵を人工的に温めて孵化させる機械のことです。
パラグアイでは基本的にニワトリやアヒルは放し飼いにされ、小屋がなくタマゴも草むらや棚の上、ダンボールの中など至る所に産み落とされています。
そのせいで冬の寒さが続くとタマゴが孵らなかったり、人に持っていかれたり、無事生まれても野良犬に食べられてしまうこともあります。。
そこで市役所では孵卵器を8台用意して、農家さんから預かったタマゴを孵化させ、ある程度の大きさになってから農家さんに返すというサービスを行っています。
タマゴを預けるためにはお金はかからず、孵化したあとのエサや敷料は預けた農家さんが購入して持ってきて、だいたい生後5日以内にはそれぞれの家に引き取られていきます。

(孵化したばかりのヒヨコ)

私も自分の活動がないときには微力ながらこの仕事を手伝わせてもらっています。
大学時代にウシやブタ、ウマは学内にいたり、アルバイトで世話をしたりしたことはありましたが、ニワトリはいなかったのでパラグアイにきてはじめて養鶏について学ばせてもらっています。
ほぼ毎朝のようにピヨピヨという声が聞こえてきてかわいい黄色や黒の新しい命が生まれてきます。また成長は恐ろしく早く、生後5日くらいで、生まれたとき弱々しくみえたヒナたちも立派にエサを食べ、走り回っています。
しかし全部のタマゴが孵るわけではなく、殻を破れず息絶えてしまうもの、生まれてもからだが弱く死んでしまうものもいます。
孵らなかったタマゴや死んでしまったヒナはゴミ箱に捨てるのですが、自分の手で捨てながら、改めて命について考えさせられることが増えたなと感じます。

このように私の配属されている農業部は農家さんととても近いところで農家さんをサポートしています。
私にとっても農家さんと身近に接する機会をもらえたり、今までやったことのない仕事をさせてもらったりと、たくさん勉強させてもらっているなと思います。
明るい同僚に囲まれて、素敵な職場で活動できていることに感謝です。

FOPROLEIプロジェクトの活動の様子は以下のURLからもご覧いただけます。
https://www.facebook.com/FOPROLEI/?fref=ts

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