2015/09/07 Mon
バスの旅
ごった返す人々。これ、日常によくある一コマなんです。雨の日は特に。座っているときにこうなったら
「おうおう大変だな(*_*;)譲った方がいい人いるかな・・・。」
などと余裕がありますが、乗り込んだ時にこの状態だと
「ちくしょおおおおおおおお!Σ(゚Д゚)生き残ってやるううう」
と、余裕なんかまったくありません。がっちりとした体格とふくよかな肉体を持つパラグアイの人々と比較すると、中肉小背の僕は惨敗・・・。しかし、大きなパラグアイ人たちの中満員バスで自分のスペースを確保し、移動先で充実した活動を行うためにもバス移動のみで疲れ果てるわけにはいきません!生き残らねばならないのです!(; ・`д・´)ドキドキ
みなさんおはようございます!こんにちは!こんばんは!
ヘネラルアルティーガス派遣の渥美です。
ということで今回はパラグアイでのバス移動についてお話したいなと思います!(^^)!
私達おびパラは壁谷隊員を除いてバイクが貸与されていますが、任地内のみでの使用に限られており、そしてパラグアイに鉄道はほぼなく、エンカルナシオンと隣国アルゼンチンのポサーダスという都市を結ぶ鉄道以外は聞いたことがありません。必然的にバスでの移動になります。
パラグアイ隊員は協力隊生活をおくるうえでバスと切っても切れない関係なのです(`・ω・´)キリッ
パラグアイのバスは日本のそれとは一線を画す、さまざまなたのしみ、さまざまな予想外アクシデントを載せてパラグアイを走り回っています。
日本ではバスといえば目的地に近いバス停が近づいたらお知らせの放送や蛍光ボードが教えてくれて、ボタンを押してバス停で降りる・・・。といった感じですよね?
降りたい場所が近づいても、お知らせ用の物もなく、自分で景色を判断して適当なところで降りる。それがパラグアイ流です。市内バスなどでは運がよければベルがあり、それを鳴らして運転手に降車の意志を伝えますが、ないときは大体口笛を吹くなり、運転手のところまで行くなりして止めてもらいます。わずかなことでも人とコミュニケーションが取れるのでこのやり方が気に入っています。
いざ乗り込み、窓の外に目をやると、広大な平原、草をはむ動物たち、どこまでも広がる畑がどこまでも広がります。そう、どこまでも・・・(笑)
町や住宅が立ち並ぶところを通るとそこで暮らす人々の生活を垣間見ることができます。隣人とお茶を楽しむ人、買い物中の人、仕事に精を出す人、無邪気に笑う子供たち。たくさんの人たちのいつもどおりを見ることができて少し嬉しいような、ちょっとバスを降りて、少しこの空気に浸っていたいような気持になります。みんなが笑顔でそれぞれのいつもどおりを生きています。そんな風景がバスの中から見ることができます。
そして、ある程度活気のある地域に入ると売り子の出番です。
バスに乗り込んで売る人、窓をたたいて懇願に近い必死さで売る人、乗り場の真ん中で全員に見えるところからさりげなく売る人。みなさん独特の声と調子で売り物をつらつらただひたすらに読み上げるような感じで、イメージとしては読経に近いです。
売り物は多種多様で
・チパ(豚の背油を利用したもちもちパン)
・サンドイッチ、ハンバーガー
・バーベキュー串とマンディオカという芋
・飲み物
・地球儀
・靴下
・充電池
・音楽プレーヤー(やや大型)
・帽子
・絵本
とまぁ、乗客のニーズを読んでほしくなるものを売る優れた売り子もいれば、(゚Д゚;)なぜここでこれを・・・?(゚Д゚;)といった物まで。
パラグアイの売り子は個性的な物をエモーショナルに売るのが主流なようです。
おススメはバーベキュー串とマンディオカ!
ジューシーでおいしいです!串の塩味とマンディオカ淡白さがうまく馴染んで美味!
今にも壊れそうなバスや卒倒してしまいそうなアクシデント(汚くてここには書けません( ;∀;))もたまにあり、うんざりもしますが、美しい自然や気のいい売り子の人々、そして偶然ながらもすばらしい出会い・続いていく関係などを経験するとこのままであってほしい、とも思います。
残りの派遣期間でどれだけのバスにどれだけの時間乗ることになるのかわかりません。
どんな出来事がこの小さなバスの中で起こるのか。
そんなことを期待しながら僕はバスの昇降口の階段を踏みしめます。
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