2015/09/09 Wed
皆さんは、「マンゴレ」を知っていますか?
こんにちは。
エンカルナシオン・イタプア県庁配属の壁谷です。
お札は、どの国でも国家や統治者が国民に伝えたいメッセージや他国に知ってもらいたい国の象徴が表現されていると思います。
日本も同様ですが、パラグアイのお札も表紙が人物肖像で、国の英雄や、作家、芸術家、学者など国の特徴が反映され表現されます。
パラグアイのお札は、全部で6種類あります。(左上から、2千グアラニ札:約40円、 5千グアラニ札:約100円、 1万グアラニ札:約200円、 右上から、2万グアラニ札:約400円、 5万グアラニ札:約1000円、 10万グアラニ札:約2000円です。)
ここで、出てきた通貨単位「グアラニ」ですが、パラグアイにいる先住民族:グアラニ族に由来していると言われています。
今回はその中でも、パラグアイのお札:5万グアラニ札(約1000円)の話をします。
現在、パラグアイでは、マンゴレ(MANGORE)というドキュメンタリー映画が放映されています。2015年は、この映画の主人公であるアウグスティン・ピオ・バリオスの生誕130周年ということもあり、映画化されました。日本でレンタルされるのは来年2016年頃になると思われます…。
このアグスティン・ピオ・バリオス(1885〜1944)は、5万グアラニ札の肖像であり、クラッシックギター界では世界的に有名な音楽家です。音楽愛好家の中では、アグスティン・バリオス・”マンゴレ”として知られており、紙幣の裏側にもMANGORE(マンゴレ:伝説のグアラニ酋長の名前)と印刷されています。
彼は、幼少時からギター演奏にて秀でており、自ら作詞作曲を手掛けていました。バロック様式の色調が濃い『大聖堂』をはじめ、多くの楽曲を世に送り出し、頻繁にアメリカ、ヨーロッパ、中南米にて海外公演をしていたそうです。
演奏活動を通じて名声を博し、惜しくも59歳の時エルサルバドルで客死しました。
以上が、5万グアラニ札にまつわるお話でした。
余談ですが、この写真がエンカルナシオンの映画館です!
パラグアイでは、いつもDisney映画や、アクション作品等しか観なかったので、
スペイン語の練習も兼ねて、一足先に映画を観てきます。
私は、長期の海外生活は、パラグアイが初体験です。
海外生活の中で、現地のドキュメンタリー映画を通して、他国の文化や偉人の歴史を知る…。
これも海外生活ならではの楽しみだと私は考えています。
なお、パラグアイ映画を一足先に観たい方へ。
2012年に制作された7 BOX (7 cajas : 7つの箱)という映画もあります。
こちらは、日本で借りることができますので、観ることをお勧めします。
それでは。
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