JICA海外協力隊の世界日記

ルワンダかけはし通信~ブホロ ブホロ

Karate披露!

日本は寒い頃だと思いますが、ルワンダでは気温が20℃前後と過ごしやすい気候が続いています。ルワンダの人に「この時期日本の気温はマイナスになることもあるよ」と話すと、「日本は素晴らしい国だけど、そんな時期には絶対行きたくない!」と言われました。ルワンダの人々は寒いのは苦手でマイナスの気温は想像を絶するようです.

今回は、11月に開催された空手関連のイベント2件を紹介します!

■卒業式で形披露

空手を指導している小学校で11月中旬に卒業式がありました。この1ヶ月程前に校長先生から「卒業式には親達も集まるので、ぜひこの機会にKarateも披露したい!」と言われ、青空空手クラブのメンバーで形を披露することに。形は『平安初段』。これがなかなか大変でした…。クラブの時間だけでは足りなかったので、最後の方はクラブ以外にも時間を作って集中的に指導しました。

◇卒業式当日までの集中稽古

①集中稽古1回目

青空空手クラブのメンバーは全員で20人。まずもって子供達が形の動きを覚え切れない。何度やっても回転する部分が難しいらしく、どうも手足が逆になり…。「やはり団体形は難しいかな…」と不安に。

【写真①:全体にばらつきが…】

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②集中稽古2回目

子供達は自分達が出来ていると思っているので、「先生、一人ずつ見てみて!」と主張(ルワンダの子供達はシャイながら、一人ずつ前に出る’one by one’が好きな一面もある)。そこで、一人ずつ前で形をさせ、出来ない部分を個別に指導(20人分繰り返しました…)。個別に指導した結果、子供達は自分の不得手な処を修正出来るように。また、比較的よく覚えている子も何人かいることが分かりました。

【写真②:個別確認(皆動く度に「これで合ってる?」と私の顔を見る)】

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③集中稽古3回目

サポートの先生が「比較的覚えている子供達を前に並べ、その後ろに覚えていない子達を並べて、手本を見ながら出来るようにしてはどうだろうか」と助言をくれたので、再び子供達の習熟度を個別確認し、2グループに分けて配列して指導。覚えている子達は自信を持ったようで更に熱心に稽古し、覚えていない子達も前の見本の子供達を見て一生懸命覚えようとし、思わぬ相乗効果が。

【写真③:個別確認の後、グループに分けて先生も一緒に稽古(雨が降って来たので教室で)】

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④集中稽古4回目

3回目の稽古が奏功し、殆どの子が形を出来るように!全体で合わせ稽古をした後、再び「一人ずつ('one by one')!」と言うので、個別に動きを確認し指導。

【写真④:全体で合わせた後、個別稽古】

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⑤集中稽古5回目

卒業式前日。全体で合わせ稽古をし、大分揃うように!先生方も大満足。校長先生も「子供達が出来るようになっている!素晴らしい!」と大喜び。サポートの先生と一緒に子供達の最終配列を確認し、「明日は本番だから頑張ろう!」と皆を鼓舞。

【写真⑤:全体稽古。大分揃うように!】

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◇当日

卒業式には親御さん達が沢山集まっていました。普段は賑やかで収拾のつかない子供達も、今日は親が着ているのでしおらしくしているのが可笑しく(笑)。卒業式典が終わり、最後にいよいよKarate披露。子供達が緊張していたので、ストレッチで発声運動をしながら体をほぐしてから(日本語でカウント)、形披露。私は保護者席から掛け声(本来形では掛け声を掛けませんが、タイミングを揃える為に掛け声を掛けました)。総勢20人のルワンダの子供達の団体形は壮観でした!!最後に円陣で10本突きをして締め。

観ていた親御さんや他の子供達からも拍手と歓声が上がり、子供達の自信になったと思います。

【写真⑥-1:卒業式。親御さんも参列】

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【写真⑥-2:ストレッチをしてから…】

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【写真⑥-3&トップページの写真:平安初段。最後はきちんと揃いました!】

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◇今回の指導ポイント

今回指導していてポイントと感じたのは以下です。

*一人一人習熟度を確認し、間違っている部分を個別指導

*よく覚えている子達をお手本にさせ、覚え切れていない子達のサポートをさせた

*先生を巻き込んで一緒に指導(最終的には先生にも形を覚えて貰った)

*出来るようになった部分を褒めて鼓舞する

*両親が観に来るという事を繰り返し伝えて意識を高める

なかなか大変でしたが、私自身もいい経験になりました。

今後別の機会で子供達に指導をする際にも参考にしたいと考えています。

■日本文化紹介イベントでの形演武披露

別の郡で活動している隊員から、日本文化紹介イベントの案内がありました。空手の演目もあるとの事で空手道隊員からお誘い頂き、一緒に形演武を披露することに。稽古する機会がなかなか無い中、前の週に一度だけ合わせ稽古を実施。形は『慈恩(ジオン)』。

当日は、空手道隊員から道着と黒帯をお借りでき、久々に道着を着ることが出来ました。まさかルワンダで道着が着られるとは…(笑)。日本人の団体形は珍しいらしく、始まるまではざわついていましたが、形が始まると静粛に観ていました。

【写真⑦:団体形演武、慈恩(ジオン)】

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我々の他にも地元の空手クラブが形や組手試合を披露。ルワンダ人の指導者(有段者)がきちんと指導をしている様で基本の動きに切れがあり、よく稽古をしている事が分かりました。ルワンダ人は手足が長くバネもあるので、組手の動きに向いている気がします。

【写真⑧:組手】

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【写真⑨:空手メンバーで集合写真】

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ルワンダで予想外に空手に触れる機会が多くあり、意外な縁を感じています。

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