JICA海外協力隊の世界日記

デリー下町生活

南インド ハンピ

 5月21日から6月末まで、私の勤務する学校が夏休みに入ったので、これはチャンスと思い、南西インドへ旅をしました。その中で印象に残った街を紹介します。

 まず、南インドのハンピ。この街は14世紀から16世紀にヒンドゥー王朝として栄えたヴジャヤナガル王国の都だったところです。多くのヒンドゥー寺院が建てられましたが、イスラム教徒によって破壊され、今は廃墟となっています。巨岩がごろごろしていて不思議な景色です。1986年に世界遺産に登録されましたが、とても広くて遺跡がたくさんあるので、混み合うこともなくのんびりした感じでした。

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 これはヴィルーパークシャ寺院。ハンピ最古の寺で、バラモンがいてヒンドゥー教の作法で参拝者を祝福していました。ヴィルーパークシャ神を祀っていますが、それはシヴァの化身なのだそうです。サルがたくさんいました。

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 これはアチュタラーヤ寺院。インド人の石の造形はいつ見ても本当に素晴らしいです。ただ、風化が進んでいるため、彫刻は大雑把な感じがしました。とにかくどこへ行っても次から次へ廃墟となった石の建物が出てくるので、だんだん、もういいですという感じになっていきました。

 歩いて遺跡を巡りましたが、世界遺産なのに道が整備されていなくて、おまけに表示が少なく、あっても分かりにくいので、次の遺跡に行くのに苦労しました。人を見つけたら聞き、分からなければグーグルマップで調べて行きました。

 ときどき道に迷いましたが、どこへ行っても巨岩やヤシの木、廃墟の遺跡に囲まれ、なんだか気分がよかったです。ここに来る前、何人ものインド人にハンピを勧められましたが、分かる気がしました。自然に囲まれてゆったりした気分になれるのです。

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 ハンピは一つ一つの遺跡を見るより、高いところから全体を眺めるほうが良かったです。写真は夕日を見るために登ったマータンガ丘。かなり急で岩が滑りやすく、ちょっと怖かったです。サンダルで登ってきたインド人も危ない箇所では裸足で慎重に歩いていました。この山頂からの眺めが一番最初の写真。残念ながら夕日は拝めませんでしたが、素晴らしい景色でした。

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 今回の宿。600ルピー(1200円)のシングルルーム。ベッドが大きく、シャワー付き。(安宿はふつうバケツと桶が付いているだけ)それになんとバスタオルと石鹸までついてきました。それほど暑くないのでファンだけで十分だし、なんといっても場所がよくてラッキーでした。

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 私が写真を撮ったら、おばさんは何こんなのを撮ってるのと怪訝な表情でしたが、これはバナナの木の枝をそのまま切って持ってきたもの。こんなのは初めて見ました。さすが南インド。

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