JICA海外協力隊の世界日記

デリー下町生活

西インド アーメダバード

 グジャラート州のアーメダバードにやってきました。 北上してきたのに、暑い。午後は40度くらいになります。これまで南インドは最高が30度くらいだったので、とても暑く感じました。活動は午前中にして午後は宿で休むようにしました。アーメダバードの旧市街は世界遺産になっていて、古い建物がたくさんありました。

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 これはアーメダバードから20kmくらい行ったところにあるアダーラジの階段井戸。これまでにも階段井戸はいろいろ行きましたが、今まで見た中でこれが一番素晴らしかったです。1498年に造られ、井戸の深さは30m。まるで宮殿のような造りで、各階の壁には樹木、葉、花などの浮き彫りの彫刻がありました。

 井戸まで降りると、空気がひんやりしてほっとします。かつて人々は水を汲みにくるだけではなく、暑い昼の日差しを避けここに涼みに来ていたのだそうです。実はアーメダバード市内にも、ダーダー・ハリの階段井戸があります。造られた年はアダーラジとほぼ一緒で、保存状態もとても良いです。時間がない人にはここだけでも良いかもしれません。

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 私は旅先では各地で市内バスを利用しています。グーグルで行き先を検索して経路をタッチすると、どこから何番のバスで行けるか表示されるし、移動中も現在位置が分かるので降りるタイミングも知ることができます。

 しかし、アーメダバードのバスは他の街に比べて乗るのが難しかったです。写真のバスのように番号が算用数字で表示されていないバスが多いのです。だから、行き先の地名を覚えて手を降ってバスを止め、大声で行き先を告げて確認しなければなりませんでした。

 もちろん、他にも待っている人がいるときは、その人に行き先を言って助けてもらえるようお願いしました。それでなんとかバスに乗ることができましたが時間はかかりました。その代わりお金は随分節約できましたが。

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 これはガンディー・アシュラムのガンディーの住居だったところです。中に入ることができました。係の方に少し質問したら、その後、各部屋を案内してくれて親切にいろいろと説明してくれました。ガンディーの奥さんが使っていたというスパイスをすり潰すための穴が残っていたのは興味深かったです。

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 ガンディーが1930年にイギリスの塩の専売に反対して行った有名な「塩の行進」もこのアシュラムから始まりました。ミュージアムにはたくさんの展示があり、サーバルマティー川に面した敷地は広くてゆったりとしていました。だれでも無料で入れるのはありがたかったです。

 私はアーメダバードでも安宿に泊まりました。1泊280ルピー(約500円)のドミトリーです。ここで、面白い出会いがありました。見るからにインドのおじいさんなのですが、きれいな英語を話します。聞いてみたら、自分はイギリス人のユダヤ教徒だと言っていました。

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 とにかく話好きな人でした。現在80歳。10歳のときに家族でインドからイギリスに移住し、ロンドンで暮らした。ノルウェー人と結婚したので、ノルウェー語やデンマーク語、スウェーデン語、フィンランド語、ドイツ語を話せると言っていました。

 自分のおじいさんがあのタージ・マハル・ホテルを建てたジャムシェドジー・タタと知り合いだとか、ガンディーの医師だったとか話をします。どこまで本当なのか分かりませんが、インド系ユダヤ人とは初めて話をしたので、面白かったです。

 アーメダバードの骨董品屋で古い時計や皮のバッグを買い集めているそうで、この100ルピーで買った皮のバッグがノルウェーでは200ユーロ(32000円)で売れると言い、オレはユダヤ人だからねと笑っていました。

 80歳で280ルピーの宿に泊まって旅しているとはすごい。めったにない出会いでしたが、ドミトリーに泊まっているとこういうこともあるから面白いです。

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