JICA海外協力隊の世界日記

デリー下町生活

クーリー村でキャメルサファリ

 ジャイサルメールには、キャメルサファリといって、砂漠に行ってラクダに乗りプチ砂漠体験をするツアーがあります。でも、ジャイサルメールでは参加費が高いので、50km南にあるクーリー村まで行き、そこでキャメルサファリをやることにしました。

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 写真はクーリー村へのバスの様子。車1台が通れるくらいの舗装道路を真っ直ぐ進んでいきます。途中、対向車が来たり、牛、ヤギ、ラクダなどの動物がいると減速するので、1時間半くらいかかりました。

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 砂漠地帯の風力発電。結構たくさん設置されていました。風はほとんどありませんでしたが、季節によっては強く吹くのでしょう。いろんな動物がいたり、乾燥帯の建物や植物が珍しかったので、車窓からの眺めは楽しかったです。

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 バスが12時にクーリー村に着くと、アルジュン・ゲストハウスのご主人アルジュンさんが待っていました。バスが着くたびに旅行者を迎えに来ているそうです。特に、日本人と韓国人のお客さんが多いと言っていました。

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 ゲストハウスで食べたランチ。ご飯の下に写っているカリフラワーのカレーが絶品で美味かったです。私は1泊のキャメルサファリを申し込んでいました。これだと16時に出発してラクダでキャンプ地まで行き、夕日を見て夕食。あとは野宿して朝日を見て帰ってくるというシンプルなものです。食事が2食ついて800ルピー(1500円)は格安です。ジャイサルメールの3分の1くらいの値段でした。

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 ゲストハウスの前にはまるで自家用車のようにラクダが2頭置かれています。値段を聞いたら、若いラクダは40000ルピー、若くなければ25000ルピーくらいで買えるそうです。高くても73000円ほどで買えるなら、買っても損はないかも。どこでもドアがあれば買いたいところです。

 ゲストハウスの前でラクダに乗り、16時に出発。ラクダは後ろ足から立ち上がるので、乗るとき前方に落ちそうになります。乗ってみるとずいぶん高く感じました。座っているお尻の高さが2mくらいです。足をかける場所がなく、つかまるところも心もとないので、最初はちょっと怖かったですが、だんだん慣れてきました。

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 今回のツアーの参加者は私一人。アルジュンさんの次男ナライヤンさんが2頭のラクダをひいて連れて行ってくれました。途中、村の共同井戸があり、女性が水を汲み、水壷を頭に上げて運んでいました。これは飲み水で美味しいのだそうです。また、砂漠には夕日を見ようと多くのインド人観光客が集まっていました。

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 ラクダに乗っている人もいましたが、多くはジープサファリをやっていました。ジープに乗り砂漠を疾走するアトラクションです。40〜50分で2000ルピーかかると聞きました。うるさいし、何より砂漠が台無しになるので、これにはがっかりしました。

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ラクダに乗ること1時間。今日の野営地に到着しました。砂漠に小さめの敷布団を置き、枕と掛け布団が1枚だけ。私は寒いと思って寝袋を持参しました。風が吹くかと思ってマスクも持ってきましたが、ほとんど無風で必要ありませんでした。

 夕日はきれいなのかなと期待しましたが、あまりたいしたことはなかったです。その後、アルジュンさんが近くまで夕食を運んくれ、ナライヤンさんが取りに行きました。夕食はライスとカレー、ダールだったようですが、暗くてよく分かりませんでした。

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 食後、キャンプファイヤーをしました。ナライヤンさんと焚き火を囲んでいろいろな話をしました。彼はまだ19歳ですが英語が上手でした。英語は学校ではなく父から習ったと言っていました。学校を卒業してグジャラート州に働きに行ったけど、月給が8000ルピーと安かったので戻ってきたのだそうです。

 彼は映画好きだったので、映画の話で盛り上がりました。サニー・デオルが好きで、私が着ていたインド万歳Tシャツを見せると大喜びしました。自分はラージプートの末裔でクシャトリアだと言い、誇りを持っているようでした。

 20時には寝る準備をしましたが、その前に彼はラクダを放しました。ラクダは夜の間、樹の葉を食べるのだそうです。「どこに行くか分からないじゃないですか」と聞いたら、足跡を追いかけて探すから大丈夫と言っていました。

 砂漠では静かに星空が見られると思っていました。星はきれいに見えましたが、12時までは遠くのキャンプ地の喧騒が聞こえ、その後は1時までインド人の若者たちが近くまで来てボリウッド音楽をがんがん鳴らしました。これには参りました。朝5時からはヒンドゥー教の宗教歌が遠くで聞こえ、結局静かだったのは1時〜5時までの4時間だけでした。

 それでも、夜空を見ながら野宿をするのは生まれて初めてだったので、いい経験になりました。砂漠で星空を見ながら寝るなんて贅沢な時間でした。星が動くのがこんなに早いとは思いませんでした。

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 翌朝、日の出前にナライヤンさんがラクダを探しに行きました。2kmほど離れたところにいたそうです。30〜40分で帰ってきましたから、簡単に見つけられたようです。

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 私を乗せてくれたラクダ。彼の名はマイケル・ジャクソン。ラクダには所有者の印が記されていて、野生のラクダはいないそうです。もう1頭はアルパチーノ。クリシュナとかハヌマーンとかインド式の名前にすればよかったのにと思いました。


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