JICA海外協力隊の世界日記

デリー下町生活

大統領官邸ラシュトラパティ・バーワン

 デリーには大統領官邸があり、だれでも見学できるようになっています。ラシュトラパティ・バーワン(大統領の家)と呼ばれていて、総敷地面積は約130haあり、国家元首の官邸としては世界最大規模の面積だそうです。

 入場料は50ルピー(90円)と安いのですが、オンラインで申し込むことが必要となります。必要事項を入力して、銀行決済しなければならないのですが、これが何回やってもうまくいきません。しょうがないので、後で係の人に聞こうと思ってとりあえず現地に向かいました。

 セントラル・セクレタリアット駅から歩いて10分ほどで行けるはずでしたが、共和国記念日(1月26日)が近いせいか通行規制が行われていて、倍以上の時間がかかりました。そして、係の人に現金払いはできないか尋ねると、ダメ。オンラインチケットを取りなさいと言わてしまいました。

 結局9:30からの入場はかなわず、10:30からのを再予約しました。しかし、何回やっても銀行決済ではねられます。デビットカードでダメ。UPIでもダメ。10:30まであと5分しかありません。最後のチャレンジ、UPIのQRコードでやってみました。そしたら難なく決済でき、オンラインチケットが取れました。なんだ、これだったのか~

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 敷地内に入ると、とても広くてきれいに整備されていました。さすが大統領官邸です。たしか中も見学できると思ったので、係の人に入り口を聞いて行ってみました。

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 建物の入り口を入ると、現大統領ドラウパディ・ムルム女史の肖像画が飾ってありました。彼女は先住民族としては最初の大統領で、2人目の女性大統領になります。ちなみに彼女の出自サンタル人は東インド最大の指定部族で、アーリア人がインドに侵入する以前の先住民だそうです。

 オリッサ州の灌漑部門で働いたり、ヒンディー語・数学・地理の教師をしたりしましたが、その後、市議会議員となり、BJPに入党し、ジャールカンド州知事となりました。そして、2022年にインドの大統領に選出されました。

 インドの大統領は国民が直接選挙で選ぶ訳ではなく、上院・下院の議員、州議会議員による選挙で選ばれるのだそうです。任期は5年で、実質的な行政権や政治の実権はなく、法案の承認や、首相や最高裁判事の任命などに限られています。ちょうど日本における天皇の国事行為みたいなもののようです。

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 中の待合室。ここでパスポートを見せ、写真を撮られました。後からどんどん人が入ってきて、満員の状態になりました。ここで1時間近く待たされました。後から来た人が名前を呼ばれて先に進んでいきます。係の人に苦情を言うと笑顔でもうすぐだからと返ってきます。もう待つしかありません。

 あとで分かったことですが、官邸内は個人では見学できないのです。必ずガイドが付いてグループで見学するようになっていました。私は英語のガイドになるから、それで遅れたのでした。それと、カメラやスマホはここで預けなければなりませんでした。

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 勲章の授章式とかを行う場所。素晴らしい建築様式でした。この官邸はイギリス統治時代の1912年、総督府をカルカッタからデリーに移す際、建てられました。完成は1929年。イギリス人エドウィン・ラッチェンスが設計しました。この人はインド門も設計しました。

 33メートルの高さからぶら下がっているベルギーのシャンデリアと、チョコレート色のイタリア産大理石。素晴らかったですが、これらはすべてインド人のお金で建てられたものです。

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 この部屋が素晴らしかったです。天井の絵画、装飾が本当に素晴らしい。敷かれている絨毯も素晴らしかった。カシミール産のようでした。建物も内部の装飾も西洋とインドの折衷様式で、それがとてもエレガントに感じられました。

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 食堂。どんな料理が出されるのでしょう。そっちの方に興味があります。ゲストに合わせてベジやノンベジにするのでしょうね。もしかして西洋料理も出されるのかなあ。厨房も見てみたいなあ。

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 大統領官邸の内部は4階建てで340もの部屋があります。ゲスト用VIPスイートルームに初めて宿泊した王室が現上皇ご夫妻だったそうです。さぞかし素晴らしい部屋なんでしょうね。食事はルームサービスなのかなあ。

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 土日には衛兵交代式もあるようです。今回は博物館を見るのを忘れてしまったので、また行ってみようと思います。ここはデリー観光の穴場かも。お勧めの場所です。

 

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