2025/03/11 Tue
観光
北東州への旅 アッサム


写真はデリーからアッサム州のグワハティに行く飛行機から撮ったヒマラヤ山脈。80分も延々と山並みが続き、ヒマラヤ山脈ってこんなに長かったのかと改めて思いました。さて、私の学校が2月下旬からテスト期間となり、その後は4月の新学期まで春休みとなるので、これはチャンスと思い、インド北東州へ旅に出ることにしました。
ざっくりいうと、北東州はブータンやバングラデシュの右側に位置し、セブンシスターズなどとも呼ばれています。いわゆるインド人とは違った顔立ちの人たちが多く住んでいて、文化や食事などに特徴があるようです。実際にグワハティに来てみると、なるほど日本人のような顔立ちの人がいて、なんだかほっとします。
インドに来たときは北東州を旅しようとは思っていませんでしたが、昨年旅行した隊員から話を聞き、非インド的な北東州に行ってみたいと思うようになりました。地球の歩き方にもほとんど記述がなく、旅の情報が乏しいので、案外旅のしがいのある地域かもしれません。
食べ物が美味しいと聞いたので、空港から市内までバスで行き、予約したホテルの近くで降ろしてもらって荷物を置いた後、「食べ歩くインド」で紹介されていたパラダイス・レストランにさっそく行ってみました。そして、お勧めのアッサム料理が一通り食べられるパランパラ・ターリー(700ルピー)を注文しました。
アッサム料理特有の真鍮の食器にきれいに盛られた料理。右上の辛子味のソースで笹の葉に包んである白身魚の蒸し焼きが美味しかったです。また、ダールは、少し味噌が入っているような、今まで食べたことのない味で「へ〜」と思いました。
ただ、マトンカレーには砕けた骨が入っていたし、魚のカレーは骨がたくさんあって食べにくかったです。味は良かっただけに、ちょっと残念でした。まあでも、お米はデリーのバスマティ米より短粒種で美味しかったし、店内はきれいでサービスも良く、気持ちよく食べられました。
これは別の日に行ったKhorikaa(コリカー)というレストラン。コリカーとは串焼きのことだそうで、私は豚肉のコリカーとベジターリーを注文しました。
豚肉料理は北インドでは食べられません。ヒンドゥー教徒もイスラム教徒も豚肉を食べないからです。南インドのケララ州に行ったとき食べたことがありましたが、インドでは珍しいのです。さて、この豚肉の串焼きですが、すごいボリュームでなんと全部脂身なんです。それがとっても美味しい。焼き加減といい、塩加減といい、絶品でした。脂身がごちそうだなんて。
ベジターリーも美味かったです。マッシュドポテトにダニヤ(パクチー)が入っていたり、ニガウリの炒め物に焦がしニンニクが入っていたりしてとても口に合いました。これで合わせて440ルピーはお得でした。
これはデザート。かぼちゃの天ぷらとスナック。そしてもち米の甘くしたのにカシューナッツが入っています。温かくて美味しかったです。グワハティではこの店がオススメ。
街を歩いていたら、干し魚が売られていました。タイなどではよく見かけたから、やはり東南アジアの食文化がアッサムにはあるということかな。アッサム州は古来より様々な民族が栄枯盛衰した地で、13世紀からはタイ系民族のアホーム族が王国を作り、19世紀にイギリスに敗れるまでこの地を支配したのだそうです。
グワハティにはカマーキャ寺院という有名なヒンドゥー寺院があります。他の人のブログを読むと、シヴァ神の愛人サティのバラバラになった身体が地球上のあらゆる場所に落ちるというヒンドゥー教の話があって、そのサティのアソコが落ちた場所がここなのだそうです。ヒンドゥー教では男性器や女性器はパワーの源と考えられていて、朝早いにもかかわらず多くの参拝者が訪れていました。
私は朝6時半くらいにホテルを出て、バスに乗って近くまで行き、山道を30分くらい登ってなんとかたどり着きましたが、中にある女性器の像を見るための長い列ができていました。私はあの列に並ぶ気はしなかったのでパスしました。
次に向かったのが、ブラフマプトラ川。大きくて悠々とした流れの大河で、中洲にあるウマナンダ寺院まで渡し船が出ています。寺院にはあまり興味はありませんでしたが、ブラフマプトラ川を船で揺られてみたかったのです。
乗り場に行き並んで待ちましたが、9時出発の5分前からチケットを売り始めました。名前や電話番号などを聞きながらチケットを切るので時間がかかります。結局出発したのは9時半を回っていました。しかし、インドの人たちは、いつものように誰も慌てないし、文句を言いません。さすがです。
船上の人たち。多分外国人は私だけで、あとはインド人だったと思います。セルフィーで写真を撮ったり、しゃべったり賑やかでした。10分ほどで中洲に着くと、みんな急いで登り始めました。
私も一緒に登りましたが、一番上のウマナンダ寺院の中には入らずに、小島を一周する周遊道を歩きました。ブラフマプトラ川はゆったり流れていてとても気持ちが良かったです。
そして、次に向かったのがアッサム州立博物館です。あまり期待していませんでしたが、中に入ってびっくり。私の大好きな石の彫刻がたくさん並べられていました。
多くの石像がそのまま置かれているので、こんなに近くから見ることができるのです。これはナタラジャ。踊るシヴァ神です。日本だったら間違いなくガラスのケース越しに見る一品です。
この彫刻も素晴らしかった。重量感があり、バランスが取れていて繊細さもあります。ホントに素晴らしい。インドの石の造形物は本当に芸術性が高いです。私はとても気に入っていて、見るたびに感動しています。
係のおじさんが、石像の掃除をしていました。ホントに無造作にはたきをかけているんです。日本ではどうやって掃除するのか知りませんが、なんだかインドらしいなと思いました。
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