JICA海外協力隊の世界日記

デリー下町生活

最後の授業!

 やってきた学校は、Columbus International Schoolという大きくて新しい学校でした。幼稚園児から12年生まで、2000人の生徒がいるそうです。7月7日はここで教えて、8日は1時間ほど離れた別の学校で教えるように言われました。

 私はこの学校のゲストルームに案内されました。ドミトリーかなと思っていたら、部屋は広いシングルルームでクーラーもあり、居心地がいいんです。私が旅で泊まるホテルとは大違い。ロビーはレスランのようで、そこで食事が食べられます。

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 写真はベジの料理。ダールもサブジ(野菜料理)もとても美味しかったです。黄色い服の人が給仕をしてくれて、本当にレストランのようでした。学校にはキャンティーン(食堂)があるからそこで作るのかもしれないな。

 さて、この日(7月7日)は、グラウンドでの朝会(9~12年生)で挨拶することから始まりました。私が自己紹介をして、「おはようございます」を教えてから、頭肩膝ぽんをやろうとしたら、教頭先生らしき人に「もうそこで止めて」と言われたのですが、「すぐ終わりますから」と言って強引に進めました。この辺り私もだいぶインド人化しています。上級生だったので、ノリはイマイチでしたが、それでも笑顔で頭肩膝ポンをやってくれました。

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 私にプレゼントを渡しているのが、この学校の経営者。まだ28歳の青年です。この学校の他にあと2つの学校を経営していて、生徒数は5000人を超えるそうです。気さくな人で、私の要望もよく聞いてくれました。

 その後少し休んでから、クーラー付きの特別教室で日本語の授業をやりました。8年生、5年生、7年生、それぞれ30~40人くらいの生徒が来てくれました。彼らは日本語の勉強は初めてなので、「おはようございます」「ありがとうございます」「さよなら」を教えて、その後1~100までの数え方をやりました。

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 ヒンディー語の数え方は規則性がなく、一つ一つ覚えていかなければならないので大変なのですが、日本語は簡単です。数え方の規則性を教えたら、よく理解してどんどん答えてくれたので、楽しく授業が進められました。

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 「頭肩膝ポン」や「アルプス一万尺」などの手遊び歌もやりました。みんな喜んで手を動かしてくれるので私も楽しかったです。けん玉も紹介しました。ドラえもんでのび太がやってたのを知っている子もいて、みんなやりたがりました。2つしかなかったので、全員はできませんでしたが、少しは日本文化の体験にはなったかな。

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 午後は最初に地元テレビ局のインタビューを受けました。隣の校長先生に「生徒の規律(Decipline)について話してくれ」と急に言われて困ってしまいました。自己紹介をして、この学校の生徒は新しいことを学ぶ意欲があって素晴らしい。礼儀正しくて、Good Deciplineを持っていると話しました。

 その後、先生方に日本語学習の目的や有効性について話してくれと頼まれました。日本語学習だけだとあっという間に終わるような気がしたので、ここは好きなことをしゃべろうと思って、休み時間に英作文を考えて準備しました。

 先生方に話したのは、私がインドを好きだからインドに来たということ。インドがフリーダムファイター(独立に命をかけた人たち)の力で独立し、そして彼らが今も人々に尊敬されていることに感銘を受けるし、だからインドが好きなんだということ。

 そして、伝統舞踊や音楽、彫刻などインドの文化が本当に素晴らしいこと。たくさん舞踊を観たり、映画を観たりしていることも具体的に話しました。そして、日本人も文化を大切にするから、両国はお互い理解し合えるのではないかと話しました。

 日本語教育については、生徒たちは日本のアニメや漫画が好きな子が多いので、すでに日本語学習の動機を持っていること。日本語はヒンディー語と文法が似ていて学習しやすいことを話し、日本語や日本文化を学習することで彼らの視野が広がり、別の視点からものを考えられるようになること。そのことで人生が豊かになることなどを話しました。

 これまでこういう機会はなかったから、私にとってはラッキーでした。会場には40人程の先生方が集まり、私の話をよく聞いてくれました。なんだかとてもいい気分でした。

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 この日は夕方、車で農村に出かけました。保護者の農家に招待されて、そこで牛舎や田んぼに案内されました。説明はヒンディー語だったので、ほとんど分からなかったのですが、フレンドリーなお父さん(写真左)だったので、楽しい時間を過ごすことができました。マンゴーの木に登ったり、生成りマンゴーを食べたりして、とてもいい経験ができました。

 7月8日は別の学校に行きました。そしたら、また私を歓迎する看板がありました。しかも別の写真で。そして、学校の廊下には生徒が描いた私の似顔絵が飾ってありました。これにはびっくりして、じ〜んと胸にきました。あったかいもてなしです。目頭が熱くなりました。

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 さて、校長先生からは、全部のクラスで日本語を教えてくれと頼まれました。「ん?2000人に?」と思いましたが、とりあえず低学年から始めました。1クラス10分くらい、挨拶、頭肩膝ポン、1~10を教えるのですが、休み無しに教室を回るのでとても疲れます。7~8クラス終わったところで休憩しました。
 全クラスは無理だと話し、後半は高学年のクラスで教えました。こちらは、挨拶と1~100、そしてけん玉をやりました。デリーの生徒に比べて少しシャイなのですが、新しいことを学ぼうという意欲が感じられて、とてもやりがいがありました。つくづく授業は教える人と教えられる人が共に作り出すものだと感じました。
 授業が終わるとまたTV局のインタビューがあり、その後、先生方が一緒に写真を撮りましょうとやってきました。私の授業の感想を言ってくれる先生もいてとてもうれしかったです。
 いやいやながら出張に来たのですが、終わってみると2年間の集大成のような感じで、とてもやりがいがあり、楽しかったです。来てよかった。最後にいい思い出ができて、またインドが好きになりました。広い心、あたたかいもてなし。最後の授業は勤務先の学校ではなかったけれど、これはこれで良かった。急に物事が決まる、インドらしいフィナーレだったかもしれません。
 

 

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