JICA海外協力隊の世界日記

デリー下町生活

インドの祭り

 インドにはお祭りがたくさんあります。私の住むデリーの下町では、しょっちゅういろいろな祭りをやっています。さて今回は、その中でも大きな祭り、こないだ行われたダシャーラと11月最初に行われるディワリの祭りについて紹介します。

 これら二つのお祭りですが、調べてみるとどちらもラーマーヤナに由来しています。物語では、主人公のラーマ王子は妻と弟と共にジャングルに追放されてしまいますが、妻のシータがとても美しかったので、 魔王ラーバナに誘拐されてしまいます。ラーマ王子は弟、猿の神様ハヌマーンと一緒に、ラーバナと戦い、妻シータを取り戻します。その勝利を祝ってダシャーラの祭りを行うのだそうです。

 ダシャーラは10日間続きます。私は最終日、街の人に「ダシャーラの祭りはやりますか?」と聞いてみたら、「もちろんやるよ。」と言います。「どこでやるんですか?」と聞いたら、「すぐそこの公園だよ。」と言うので、行ってみたら確かに準備がしてありました。去年は見に行かなかったので、最後のチャンスだと思い、行くことにしました。

 時間を聞いたら、18時から始まって19時に人形に火をつけるというので、ワクワクしながら見にいきました。18時過ぎに行くとまだ人が少なかったですが、徐々に集まってきました。司祭を執り行うブラーマンらしき人もいます。

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 会場に行くと街の人が歓迎してくれました。この人は魔王ラーヴァナの役。ラーマ王子役の人もいました。ダシャーラでは、最終日に魔王ラーヴァナの張りぼての人形を燃やして、ラーマ王子の偉業をたたえます。

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 ブラーマンが火をつけると、あっという間に燃え上がりました。係の人に危ないから離れてと言われて下がりましたが、こんなに早く燃え上がるとは。中に火薬が仕掛けてあったようで、爆竹の音もしました。ダシャーラは悪に対する善の勝利の象徴なんだそうで、大きな歓声が上がりました。

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 次にディワリについて。写真は昨年行ったカジュラホで、ホテルの人がディワリの準備をしているところです。さて、妻シータを取り戻したラーマ王子は14年ぶりに自分の国に帰ります。そして立派な王様になるのですが、ラーマ王子の帰国を祝って行うお祭りがディワリなのだそうです。

 ディワリの前には、家を大掃除したり、服や靴を新調したり、甘いお菓子(ミターイー)を用意したりするそうで、お金もかかるようです。だから、ディワリのときにはボーナスが出ることもあるのだそうです。そういえば、去年、大家さんからミターイーの菓子折りをもらったなぁ。

 ディワリは2日間行われますが、その間ずっと電気はつけっぱなしにするので、電気消費量がググっと上がるのだそうです。

 ディワリの日、夜になったらお祭りが始まります。 まず、陶器にギー(動物性油脂)を入れ、綿をよって芯にしたものに火をともします。(上の写真) それを家の外、家の中に置きます。 ラーマ王子の帰国を祝う灯りなのだそうです。

 また、花火をするそうですが、デリーは大気汚染がひどいため花火禁止になっています。私は去年デリーにいなかったので、みんなルールを守っていたかどうかは知りませんが。それから、日本の正月のお年玉のように、子どもたちはお小遣いをもらえるそうです。これは楽しみですね。

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 デリーのモールでは、ディワリを祝う飾りつけがされています。とても華やかで、みんなウキウキしているように感じます。

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