2023/11/22 Wed
生活
私の住む街
私が住むアパートは、デリーの西部Dwarka地区にあります。下町のど真ん中のようなところで、飲食店、雑貨屋、家具屋、洋服屋、仕立て屋、宗教グッズ屋、学校などがひしめき合っています。露店も多く、毎日が縁日のように、にぎやかなところです。
街では、たくさんのバイク、自動車、トラック、オートリキシャがクラクションを鳴らしながら先を争うように進み、その中を大勢の人たちが行きかっています。運転手は歩行者にお構いなく、自分のタイミングで発進するので要注意。学校の生徒たちは、その中をまるでメダカのようにスイスイ歩いていきます。たいしたものです。
毎日のように買い物に行くのですが、最初のうちは「どこから来たんだ?」「この街に住んでいるのか?」などと聞かれました。「近くの学校で日本語を教えてるんです。2年間住みます。」「私はヒンディー語がうまく話せません。」と答えると、「大丈夫。2年もいりゃ話せるようになるさ。」と笑顔で励ましてくれ、なんか下町の人情を感じてうれしくなりました。
ある日の夕方、買い物の帰りに人が集まっているのが見えたので、どうしたのかなと思って見上げると、ハトの足にひもがからまって飛べなくなっていました。みんな心配そうに眺めていましたが、そのうち、おじさんがはしごを持ってきて、若者がそれに上ってハトを捕まえ、足のひもを切って放してあげました。
私はうれしくなって思わず拍手しました。そしたら、周りの人たちがにっこりとこちらを見ます。私は「バリヤー、バリヤー」(素晴らしい)と言いながら拍手を続けて、若者の肩をポンとたたき「グッジョブ!」とたたえました。彼は照れくさそうに微笑みました。私はすっかり気分が良くなり、意気揚々とアパートに帰りました。
今では、知り合いが少しずつできてきて、なじみの雑貨屋のおじさんやパン屋のお兄さん、屋台のバナナ売りのおじさんが「よお、元気かい?」「買ってかないか?」と声をかけてくれます。人の温かさを感じて元気が出てきます。この街、とても気に入っています!
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